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初めて行ったライブは?~高橋まこと、椎名慶治(JET SET BOYS)編~

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JET SET BOYS

[L→R] Vocal:椎名慶治(ex:SURFACE)/ Bass:tatsu(LÄ-PPISCH)/ Drums:高橋まこと(ex:BOØWY)/ Guitar:友森昭一(ex:AUTO-MOD、REBECCA)

JET SET BOYS 高橋まこと、椎名慶治が初めて行ったライブは?

CHAR25
編集部:高橋まことさん、椎名慶治さん、初めて行ったライブを教えてください!

高橋まこと
「ザ・スパイダース」

中学生の時に、福島公会堂で見たスパイダースかな。
かまやつさんが井上順さんに肩車されて、ギター弾きながら花道を歩くとか、やってたなぁ。
テンプターズも見たかったけど、親にダメだと言われた。“あれは不良だから”って(笑)
小学校5年生の頃、ベンチャーズに行きたかったんだけど、それも行かせてもらえなかった。
でも会場まで行って、ガラスに耳を当てて音を聴いてたな。
昔は福島に来る外タレもけっこういて、アート・ブレイキー、ダニエル・ビダル、スプートニクスとかは、親にチケットを買ってもらって見に行ってた。
東京に行って初めて見た外タレは、20歳ぐらいの時に武道館で見たBBA(ベック・ボガート&アピス)だと思う。

椎名慶治
「TMN」

僕は中学校3年生の時に見たTMNです。
TM NETWORKが改名して最初のツアーの、代々木第一体育館。
席が悪くて、音がうるさかったのを覚えてます(笑)
ステージ横の2階席のスピーカーの横で、木根さんがどこにいるのかわからなかった(笑)
でも僕がこの世界に入るきっかけになったグループなので、そのライブに一番最初に行けたのはすごくうれしかったです。
まだミュージシャンになる未来は描けてなかったけど、ただただすごくて圧倒されました。

CHAR25
幼い頃から一流ミュージシャンのライブをご覧になっていたまことさん、音楽ファン皆がうらやみますね!
椎名さんの率直な感想もアリーナあるあるですね(笑)
高橋まことさん、椎名慶治さん、ありがとうございました!


フランス映画の永遠の名作『男と女』ほか、監督クロード・ルルーシュ×作曲フランシス・レイ、黄金コンビの世界がシネマコンサートで甦る!

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クロード・ルルーシュ シネマコンサート

今から50年前の1966年、カンヌ国際映画祭・グランプリに輝いた『男と女』を始め、クロード・ルルーシュ監督と作曲家、フランシス・レイの哀愁漂うスコアによる名作の数々が、フルオーケストラの演奏と共に甦る『クロード・ルルーシュ・イン・コンサート!』の開催が決定した。

本企画は、2014年9月、パリのアンヴァリッド広場にてフランスの国民的一大文化イベントとして開催され、そのあまりの素晴らしさに世界中の映画ファンが狂喜。世界中で再演が望まれながらも不可能とされていた幻のプロジェクトが、遂に日本で実現する。

数々の名作を創り出して来たフランス映画界の名コンビ=クロード・ルルーシュ × フランシス・レイ。ふたりの巨匠が創り出してきた傑作映画17作品のハイライトシーンを、オムニバス的に新たに再編集、全く新しい映像作品として上映される。

名優たちのセリフ、効果音はそのままに、総勢60名からなる壮大なオーケストラ、バンド、歌手の生演奏と共に再構成して贈る今回のコンサートで、ジャン=ルイ・トランティニアン、アヌーク・エーメ、イヴ・モンタン、アニー・ジラルド、ジャン=ポール・ ベルモンド、カトリーヌ・ドヌーヴら、銀幕の大スターたちが再びスクリーンで復活。『男と女』を筆頭に、『パリのめぐり逢い』『あの愛をふたたび』『愛よもう一度』『愛と哀しみのボレロ』など、映像の魔術師クロード・ルルーシュと、フランシス・レイの哀愁感漂う極上のスコアが織りなす至極のコンサートとなっている。

日本におけるフランス・ブームの原点となったフランス映画の最高傑作『男と女』製作50周年記念となる今秋、秋の夜長にぴったりなイベントとなるだろう。

「教えて!愛用品」~中田敦彦(RADIO FISH/オリエンタルラジオ)編~

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RADIO FISH/オリエンタルラジオ 中田敦彦の愛用品は?

イケコ
編集部:中田さん、愛用品を教えてください!

「LIFE VERMILIONのノート、スケジュールノート」

いろんな記録用に高橋(書店)の手帳をずっと使ってるんですけど。それは家に置いておいて。
雑多なメモ用に使っているのがLIFE VERMILIONの手帳です。
LIFEの手帳は元々好きだったんですよ。色合いとかも。
このB6の形が僕はすごく好きなんで、いまはこれを愛用してますね。

もう一つはスケジュールだけを抜き出して書き込んでいるスケジュールノートです。
このサイズはいま使っているカバンにぴったりなんです。
スマホにもメモは残すんですけど、書いて考えが整理されることが多いので、大抵ノートに書きますね。

RADIO FISH 中田愛用品

イケコ
パラっと中を見せてくださいましたが、きれいで几帳面な文字がビッシリ!
このノートに書き留められたアイデアが、RADIO FISHやオリラジのネタになっていくんですね。
中田さん、ありがとうございました!

初めて行ったライブは?~吉川晃司編~

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吉川晃司の初めて行ったライブは?

イケコ
編集部:吉川晃司さん。初めて行ったライブを教えてください!

ダークダックス

つい先日、メンバーのおひとりであったゲタさんこと、喜早 哲さんが逝去されましたが、初めて観たのはダークダックスのコンサートでした。小学校に入る前で、多分、5歳か6歳の頃。子供会かなんかのお知らせで、「我が町にダークダックスきたる!」みたいな告知があって、観に行ったんだと思います。その時のことは今でもはっきりと覚えています。ダークダックスがお客さんと一緒に歌ったんですよ。ハモリというのはこうやってやるんだよって、見本を示してくれて、お客さんも参加させながら、教えてくれる。たとえば三声のコーラスで、「ア〜〜」、「ア〜〜」って、ダークダックスのメンバーが二声分を歌って、「じゃあ三つ目はお客さんに歌ってもらいましょう」ってことで、歌わせてハモっていく。低いところを歌う人がどこまでも低い声が出るのに驚いた覚えがありますね。なんであんな低い声が出るんだろう、すごいなって。あれは楽しい体験でした。

コンサートって、やっぱり生で観ないと、わからないことってありますね。スポーツも一緒。相撲だって、ボクシングだって、生で観ると、迫力が違う。体がバカーンとぶつかる音が聞こえると、おっ、すごいなと思いますから。えっ、あんな勢いで額と額がぶつかっちゃってるの? 頭蓋骨割れないの?って思いますから。生の迫力って、そういうことですよね。もしダークダックスのあのステージ、テレビで観たんだったら、記憶に残っていなかったかもしれない。

ダークダックスのコンサートで低音の声の魅力を知ったことは今の自分のボーカル・スタイルに繋がっているところはあるんじゃないかと思います。あれから低音マニアになった(笑)。小学校の頃もシャネルズの低い音をハモる人の「ボンボンボン」っていう声、すごいなと思っていたし、『キャット・ピープル』という映画でデビッド・ボウイが主題歌「Putting Out Fire」を歌っているのを観た時も、オクターブ下でのハモり、すごいなと思いましたから。自分も最近、結構低い音が出るようになってきたんですよ。高いほうが出るよりも、低いほうが出るほうが自慢という(笑)。その原点となっている音楽体験はダークダックスを観たことですね。

イケコ
ご自身のボーカル・スタイルに繋がった音楽体験。
吉川さんのセクシーな低音もNEW ALBUM「WILD LIPS」で堪能できますね!
吉川晃司さん、貴重なお話をありがとうございました!

Suck a Stew Dry「よりバンドらしくなった」2ndフルアルバム『N/A』、ツアーへ臨む思いをVo.&Gt.篠山コウセイが語る!

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Suck a Stew Dry
──2ndフルアルバム『N/A』でまず印象的なのはバンドサウンドがすごく活き活きと鳴っていることで。

篠山コウセイ(Vo&Gt/以下同) 僕もよりバンドらしくなったような気がしますね。打ち込みの音もできるだけ使いたくないなと思うようになって、デモ段階で打ち込みが入っていた曲も抜いたりしたんです。ギターも3本あるし、プレイの掛け合いだったり、もう少しこのバンドらしい遊びを出せたらなと思ったんですよね。

──そう思った要因は?

前よりもメンバーとよく話すようになったんです。自分自身においてもホントに作りたい曲はどういうものなんだろうってあらためて考える時間も多かったですね。

──メンバーとコミュニケーションをとることで変わる部分はきっと大きいですよね。暗黙の了解だけでは進められないこともあると思うし。

そうですね。その暗黙の了解がちょっとズレていたところもあったんですよね。今思うとメンバーに対して『だからあのときああいうことを言っていたのか』と気づくこともあるし。そういうズレもなくしたいと思いました。そこでまた僕もいろいろ考えることがありましたね。

──考えた末にどういう答えを得ましたか。

どこかでちょっと自分が無理をしていたかなと思うところがあって。もちろん、嘘は歌ってないんですけど、自分が歌いたいと思っていることと実際に歌っていることにズレが生じてる部分があるなと。その違和感をなるべく排除したいと思ったんです。このバンドのボーカリストは僕で、それは動かしようのない事実なので。

──それは間違いないですね。どうしたって動かない事実です。

基本的に僕は自分に自信がないので。自分はこういう曲をやりたいって積極的に言うこともなかなかできない性格ではあるんです。でも、そこは腹をくくって自分がやりたい音楽をやったほうがいいと思ったんですよね。

──ネガティブな感情にフィルターをかけずに描くエグみの強い歌詞の筆致と、ポップなサウンドでありメロディのコントラストが強いものになっていて、それこそが篠山さんが表現したい音楽像なんだろうなと。

そうですね。明るい曲調に合わせて歌詞の描き方をそっちに寄せすぎていたなと思うところがあって。それでもそこに隠された思いを読み取ってくれる人はちゃんといると期待していたんですけど、隠したら隠れたままなんだなということがわかって。だから、もっとストレートに歌詞を書こうと思ったんです。曲自体は昔からポップなものが好きだし、ダークなことをやりたいわけじゃないので。自分の記憶に強く残ってる音楽って、ポップなんだけど『こんなこと歌っていいの!?』って思うような曲が多いんですよ。J-POPのアーティストでもそういう音楽を作ってる人ってけっこういるじゃないですか。僕は平井堅さんの曲がすごく好きだったんですけど、シングルのカップリングやアルバムの曲にはエグい内容を歌ってるものがけっこうあって。このアルバムのバランスは気に入ってますね。

──1曲目の「GOEMON」からそういうバランスが明確になってますよね。サウンドは祭り囃子的なリズムで和メロをポップに跳ねさせて、コーラスにはチリヌルヲワカ(ex.GO!GO!7188)のユウさんが参加しているのもポイントで。

はい、僕自身も『GOEMON』は気に入っていて。ひとつの理想に近い曲ですね。歌詞は皮肉めいていて、世の中の状況を比喩的に書いてるけど、最終的には自分のせいでドツボにハマる感じというか。そこに気づくところまでで終わっていて。

──一貫して結論めいたことは歌ってないですもんね。

そうなんです。結局、この曲以外でもだいたいモヤモヤしてる感情を歌ってるので。歌のなかで解決するのではなく、結論はリスナーにお任せしたいですね。ただ、歌詞の内容をどう受け取ってもらってもいいんですけど、その過程で僕の人間性が誤解されるのはちょっとイヤで。過程において『篠山はリスナーを勇気づけようとしてるんじゃないか?』って思われるのは、不本意なんですね。そういう意味でも誤解のないような歌詞にしたいなと。

──話は戻りますが、「GOEMON」に参加したユウさんにはどういう流れでオファーしたんですか?

曲の感じもあって、サビで1オクターブ上のコーラスを入れたいねという話になって。女性ボーカリストにオファーしたらいいんじゃないかということで、和メロっぽい感じが似合いそうということで、メンバーからユウさんがいいんじゃないかという提案があったんです。そもそも僕はGO!GO!7188が好きだったので、大賛成で。オファーして快諾してもらったときはうれしかったですね。レコーディングのときも握手してもらいました(笑)。ただのファンになりましたね。

──『N/A』というタイトルについては?

アルバムの全体像のイメージは、最初はそんなに浮かんでなかったんですけど、レコーディング期間が前半と後半に分かれていて、後半のレコーディングをやっているなかでタイトルは少しアンニュイなものにしたいなと思って。意味性の強いタイトルを付けるのは違うなと思ったんですよね。

──抽象性を重んじたと。

そう、オチがないというか。僕、普段は映画を全然観ないんですけど、アルバムタイトルを付ける前にひさしぶりに映画を観て。

──あれですか、映画を観ると2時間くらいきっちり時間を取られるのがイヤなんじゃないですか?

そうなんですよ。その2時間というのが自分のなかでプレッシャーになってしまう。映画が始まってしまったら、集中しなきゃいけないじゃないですか。途中でスマホを見たくなっちゃったりするので(笑)

──篠山さんらしいですね。

映画も観たら観たで楽しいんですけどね。そのとき映画を観たときも『このあとどうなるんだろう?』って終わり方をする作品っていいなと思って。ホラー映画とかでもそうやって続編を気にさせるエンディングってけっこうあると思うんですけど、このアルバムもそういう作品になればいいなと思ったんです。

──ちなみに映画は何を観たんですか?

宮﨑駿監督の『千と千尋の神隠し』ですね。

──え、いまさら!(笑)

ずっと観たことがなくて(笑)

──最後に次のツアーにはどのような思いで臨みますか?

自分たちはこういうバンドであるということをちゃんと示したいなと思ってます。よくも悪くもお客さんのことを考えすぎていた部分があると思うんですよね。お客さんを突き放すわけじゃないですけど、Suck a Stew Dryのあり方をライブでも見せたいと思います。

──ストイックなライブになる予感がしている?

僕自身はストイックとは真逆な人間なので(笑)、それをわかりやすく表現できるかはわからないですけど、バンドとしてはそういうライブになるのかなと。自分としては、無理のないライブにしたいです。お客さんに何かを強要したりとか、自分に嘘をついたりとかないように。素直な事しか歌わないので、あとはお客さんが自由にしてくれればと思います。

インタビュー/三宅正一

 

■Suck a Stew Dry 2nd Full Album『N/A』より「GOEMON」Music Video

女王蜂 アヴちゃんロングインタビュー!獄門島一家の始まり、スプリットシングル発売への経緯を語る!

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女王蜂 メイン

ギター・長岡亮介、ベース・KenKen、ドラム・中村達也という布陣のアヴちゃんの別バンド=獄門島一家とのスプリット・シングル(しかもパッケージが完全に格闘ゲーム仕様で、キャラ説明などを細部までアヴちゃんが書き下ろした、超細密なブックレットまで付いている)『金星/死亡遊戯』をリリース、5/15の名古屋E.L.L.から10本の全国ツアーを行っている女王蜂。獄門島一家の始まり、スプリットシングルのリリースに至る経緯をがっちり訊いた。なおツアー・ファイナルは、7/9(土)Zepp DiverCity Tokyo!

TEXT:兵庫慎司
PHOTO:横井明彦

──獄門島一家がどう始まったのか、改めて教えていただけますか。

はい。2013年の2月に、女王蜂を活動休止させてもらって。その時は、本当に音楽をやめようと思っていて。やっていいとも思ってなかったし。でも、事務所から「もう一回、何かやってみない? もったいないから」という話をいただいて。「ものめずらしいから契約したわけじゃない」って言われて。それまでほんとに、めずらしいから契約してくれただけだろう、ぐらいに思ってたんですけど、そうじゃなかったんだな、って(笑)。ありがたいですよね。
でも、そこでどういうことをやるか、どういうメンツでやるかっていうのは、女王蜂と一緒で、すべて私にまかせてくれたので。そこで、女王蜂という、自分のファースト・バンド──妹とも組んでるし、親友もいるし、っていうバンドがダメになっちゃった私が、人と音楽なんてできるのかな?と思ったんですけど。
まず、妹のドラムがすさまじいので、それにタイを張ってくれる人といったら、達也ちゃんかなあ、と。以前対バンしたことがあったので。で、「バンドやらない?」って電話かけたら、「やるやる」って言ってくれて。で、長岡キュンは、女王蜂のラスト・ライブをサポートしてくれてて、私がどんな気持ちでやってたか、全部わかってくれてて。で、違うところでも一緒にやってみたいな、女王蜂の曲を弾いてない時の彼も知ってたいな、と思っていたので、声をかけたら快諾してくれて。で、達也ちゃんがKenKenちゃんを紹介してくれて、組みました。うれしかったですね。「あたしって、女王蜂やからバンドできてた人やなかったんや?親友や妹がいるからできてた人じゃなかったんや?」みたいな。あたしに音楽が流れていて、それを聴いてくれてる人がいて、ライブをまた観たいって思ってくれる人がいるからできてたんだな、っていうシンプルなことに気づけて。もっと言えば、このメンツが快諾してくれるだけの私でいれたんやな、って。

──「もう一回、何かやってみない?」って言ってくれたのは事務所ですよね?

はい。

──「この人たちとバンドをやることにしました」って報告した時、どういうリアクションでした?

「やろうぜ!」ってなりました。

──「うわ、こんなすげえメンツ集めてきちゃったの?」って驚かれませんでした?

まったくなかったです。みんな麻痺してたんやと思う、ずっと私と一緒にいた人たちだから(笑)。

──それで、シングル『金星/死亡遊戯』ですけども……女王蜂は作曲クレジットがアヴちゃんですけど、獄門島一家はバンド名ですよね。曲の作り方って違うんですか?

……けっこう一緒かも(笑)。でも、一緒やけど獄門島一家は、リフをトランペットをププーッて吹いたら、バーッと広げてくれるので。その広げ方は、女王蜂だと一個一個確認をとるけど、獄門島一家は野放しにしておける、っていう点で、みんなで作曲っていう気持ちになりますね。KenKenちゃんが幼少期から集めてたリフを持ってきてくれたりとか、長岡キュンがパッと作ってくれたり、っていう感じなので。でも、ボーカルがあたしやし……あの、あたしが入ることによって、なんか不穏になるんですよ、どんな音楽でも。

──はい(笑)。自覚されてるんですね。

獄門島一家で「スイカの名産地」とか「スシ食いねェ!」とかのカバーをやってるじゃないですか? ああいう曲でも、あたしが入ると、任侠ものみたいというか、笑い、かつ怪しさが入るんですよ。血の匂いがするというか。だから、そのエッセンスはあたしで、あとはメンバー、みたいなところはありますね。各々の色気もあるし。

女王蜂 アヴちゃん1

──最初に一緒に音を出してみた時は、いかがでした?

爆笑、っていう感じでしたね。とりあえず、ライブ中にいつもやってることがあって。私たち、対面でライブをするんですけど、メンバー同士で向かい合って。だからお客さんからしたら、表情とかたまにしかわかんない、みたいなところもあると思うんですけど、私と達也ちゃんは基本的にウィンクをし合ってるんですよ。「イケたね、今!」「やったね!」って、ずっとやってて。
女王蜂と違って、獄門島一家では歌詞を用意して行かなくて、全部即興でやっていいので。スタジオで恋バナをチラッとして、それを拾ってそのまま歌詞に出したりとか、休憩時間に中華を食べに行って、そこで話したことがそのまま歌詞になるとか。すごい出たとこ勝負で、それがおもしろいです。

── 一緒に音を出していると、やっぱり、ひとりひとりのプレイヤーとしてのすごさを感じたりします?

なんか、でも……本当にすごい人って、すごいって思わせないんですよ。メンバーとよく話すけど、本当にかっこいいものって、ちょっとダサいんですよ。かっこいいだけじゃダサいし、ダサいだけじゃ締まらないんですよね。かっこよくてちょっとダサいから、泣けるっていうのも誘発するし、按配がよくなるんですよ。
ストロングで強いだけだと、色気が出ないんですよね、「ちょっとダサい」がないと。「スイカの名産地」とか「スシ食いねェ!」とかやってヴォーッてなるのも、かっこいい、かつダサいからだと思うんですよ。ちょっと笑えないとイヤだから。で、「笑い」イコール「泣ける」も入ってるから。
メンバーほんとに、変幻自在な人たちだから……さっきまで死にたがってる女だったのが、今はこんなにすごい楽しそうにしてるとか、そういうのを全部表現してくださる。振り回されてくれるっていうか、かつあたしを振り回してもくれるから。
すごいプレイヤーだとは思ってますけど、なんて言うのかしら、彼らは、すごくないこともできるから、私と一緒にいてくれてる時は。ちょっとプッと笑っちゃうようなプレイもするし、その次の瞬間に誰もできないようなプレイもするし。だから、すごいっていうよりも、ヤバいとか替えが効かない人、っていうのかしら。
すばらしいプレーヤー、世の中にいっぱいいるけど、私が「わ、素敵!」ってグッとくる人は、やっぱりダサいこととかかっこ悪いこともできる人かな。ライブも、全然リハに入んなくてもできちゃうし。それで作りこまれたものができちゃう。

──女王蜂は2015年の12月から3月にかけて6本の対バン企画をやりましたけど、その最後の対バン相手を、獄門島一家にした経緯を教えてください。

去年の秋に獄門島一家のワンマンが、横浜のBAY HALLであって。その時に、女王蜂の対バン企画のうち、ラストのEX THEATERだけ、相手がまだ決まってなくて。「誰にしたらおもしろいやろう?」ってすごい考えてたんですけど……おもしろいことが大前提っていうか、毎回違うライブをしないといけないから。これだけ強豪が揃ったラスト、どうしようかな……と思ってて。
それで、リハが終わった時に、「……自分と対バンしたらおもしろい」と思って。メンバーひとりひとりに「ごめん、スケジュール見てもらっていい?あたし、自分と対バンしたいねんけど。絶対おもしろくなると思うし、がんばるから」って言ったら、快諾してくれて。その日のライブがよかったから、っていうのもあったと思うんですけど。

──で、実際にEX THEATERでやってみて、いかがでした?

よかった!なんか、ワンマン級のことを2回できた、というのが、すごい励みになりました。「あたし、なんでもできるんやな」と思いました。どうでした?

──毎回こんなに豪華な対バン相手を呼んどいて、自分と対バンした回がいちばんいいってなんだよ!と思いました(笑)。それで、女王蜂と獄門島一家のスプリット・シングルを作ろうと思ったのは──。

女王蜂でシングルを出そうっていう話になったんですけど、せっかくだからおもしろいことをやりたいから、どうしようかな、っていう時に、「あ、3月に対バンが決まってるぞ」って。かつ、このシングルのパッケージも……格ゲー、あたしめちゃ好きやねんけど、こんだけイケメンイケジョが集まってるってことは、画にしたらヤバいんじゃないか?とか、めっちゃ膨らんじゃって。で、お願いしたら、うまいこと進んで。すべてがうまく転んだんですけど、ずっと前から考えてたわけじゃないです。ほんと今年になってからで、出たとこ勝負だったんですよね。

女王蜂 アヴちゃん2

このジャケットを描いてくださった西村キヌさん、あたしは幼少期から、この人の描く絵柄になりたくて生きてきたところがあるんですよ。あたしの将来の夢のひとつが、格ゲーのキャラになることなんですね。そのためにこのリーチを持って生まれたと思うんですけど。もう大好きすぎて。カプコンのイラスト室という所に以前在籍されていた西村さんも手伝っている『ヴァンパイアセイヴァー』というゲームが、私の人生の元なんです。
で、去年の3月ぐらいにアプローチはさせてもらって。「いつぞや女王蜂のジャケ写を描いていただきたいんです」っていうお願いをしたんですけど、「タイミングが合えばいつでも描きたいです」っていうお返事で。「ああ、どうしよう。両思いになれるかも」なんて思ってて。で、今回のシングルの話が決まった時に……格ゲーのキャラって、人数が多い方が迫力があるんですよ。「これで描いてもらえたら最高なんじゃないか」と思って。

女王蜂VS獄門島一家 「金星/死亡遊戯」 女王蜂

で、描いていただいたら、すごいのができて!もうお棺に入れてください、っていう感じです。ほんと、みんなスタイルいいから……獄門島一家も女王蜂も、メンバー全員、格ゲーのキャラ並みにスタイルよくてよかったなあと思って。女王蜂、これからはナイスバディバンドと謳おうかなと思ってて(笑)。

──今、このシングルのリリース・ツアーの最中ですよね。『金星から来たヤツら』ってタイトルで、デヴィッド・ボウイの『地球に落ちてきた男』をモチーフにされていて──。

はい。シングルの曲が『金星』だからそうしたんですけど、ボウイがお星様になってしまって。そう決めた時とは違う意味が出てしまったんですけども、ファイナルまで走りぬけようと思ってますね。

女王蜂 サブ

初めて行ったライブは?~篠山コウセイ(Suck a Stew Dry)編~

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Suck a Stew Dry

Suck a Stew Dry 篠山コウセイが初めて行ったライブは?

CHAR25
編集部:篠山コウセイさん、初めて行ったライブを教えてください!


「浜田省吾、ポルノグラフィティ」

記憶にあるのは、小学校3年生くらいのときに観た浜田省吾さんのライブでしたね。
浜省さんファンの母親に連れて行ってもらって。
そのときは音楽が好きじゃなかったので、浜省さんの曲のよさも理解できなかったんですけど、自分でギターを弾くようになって『悲しみは雪のように』とかいい曲だなって思うようになりました。
自分でお金を出して行ったライブは中学2年生のときに行ったポルノグラフィティのカウントダウンライブでした。
大人が同伴であればカウントダウンライブも観に行けたので、友だちとその母親と一緒に3人で行きました。
ポルノグラフィティはいまでも一番好きなバンドです。
お会いしたら緊張して話せなくなると思うくらい好きですね。

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篠山さん、いつかポルノグラフィティのみなさんと同じステージに立たれること、期待しています!
ありがとうございました!

Rayflower 田澤孝介の「凡庸ディスカバリー」VOL.1

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Rayflower

はじめまして。Rayflowerの田澤孝介です。今月からDI:GAさんにて連載をさせていただくことになりました。今回含め3回!宜しくお願い致します!

さて何を書こうか。

「正しいドロップキックのやり方」「雨傘は文明の進歩をシカトしている」「僕ですか?ダントツで塩です」
などが浮かんだがどれもピンと来ないまま、締め切りを迎えようとしている。これはマズイ。
何かネタになるような事はないかと、アンテナ強度を上げて過ごしてみた。想像力フル稼働。

すると、普段なら何とも思わないような些細な出来事が、なんだかとてもドラマティックに感じられるじゃないか。
そうだ、これは一眼レフをぶら下げて街へ繰り出した時のあの感覚だ。

都会の片隅にひっそりと咲く花。
公園で遊ぶ子供達。
仲睦まじい老夫婦。

シャッターチャンスを見逃すまいと、いっぱいに張り巡らせる感受性。
いいぞ、今なら何だってモチーフに出来る気がする。
ありふれたことでも、捉え方を少し変えただけでアートになりうるんだ。
まるで世界が違って見える。
いいなぁ。この気持ちを味わえただけでも少し得した気分になります。

まぁ、持ってないんですけどね、一眼レフ。

それはさておき、こうして想像力をフル稼働させるというのはクリエイティブなことに限らず、日常においてもとても良い効果があるんだなぁ
と改めて感じた5月某日でありました。

(第1回/全3回)


GOATBED 石井秀仁ロングインタビュー!音楽、ビジュアル、映像…全てをプロデュースして創り上げる世田谷パブリックシアター2デイズ公演について語る!

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GOATBED

エキセントリックなファッショニスタとして他の追随を許さないcari≠gariのヴォーカリストとしても活躍中の石井秀仁のソロ・ユニット、GOATBEDをみなさんはご存知だろうか。ゲーム音楽にアニメの主題歌、アイドルのプロデュースや最近ではリミキサーとしても鬼才を発揮するGOATBEDが、年内最後(?)のワンマン<Se Tag Aya-Re:Public GB@Publicity>を8月30日、31日に東京・世田谷パブリックシアターにて2デイズ開催する。これまでの配布音源などをリアレンジしてまとめた最新作『FANDEATH』(会場限定発売)では、ストイックに作られたミニマムかつエレクトロなサウンドに、そこはかとなくノアールでロマンティックで妖艶な匂いを漂わせ、ときにはそれが歌モノにもなるという独自のスタンスでテクノなダンスミュージックを展開していた彼ら。音源だけではなくビジュアル、ライブに至るまでトータルアートとして世界観を表現していくことを得意とするGOATBEDが、今回のワンマンではどんなものを見せてくれるのか。石井に話を聞いた。

インタビュー:東條祥恵

──今回は石井さんのたっての希望で、世田谷パブリックシアターという場所ありきでこのワンマンライブを決めたそうですね。

そうです。ライブハウスはどこも一緒じゃないですか。GOATBEDはバンドじゃないし、ステージに2人しかいないので、見てて面白くないんですよね。ま、見たことないんで想像ですけど(笑)。きっとそうだと思うんです。2人だから(観客が)見るところが圧倒的に少ないんですよ。

──VJ見つつも、お二人のパフォーマンスを追う感じになりますからね。

そうなんですよ!だから(これをやって)アイドルとかソロの人の気持ちがすごいわかったんです。“なんでこいつらみんな俺を見てるんだ?”って。これまでバンドばかりやってきたら、目線が自分に集まる感じが結構衝撃で。全員と目があうんで(苦笑)。お客さんもね、俺を見たい訳じゃないんだろうけど。

──イヤイヤ、見たい人もいますから。

でも、見るしかないよねっていうところもあるんだと思うんです。見る要素が他にないと。しかも、GOATBEDは特別なパフォーマンスをする訳でもないので。トラックも基本的にはシーケンスもので、録音されたものがPCから再生されてるだけだから、ほとんど何も変わらないんですよ。これまでは年間数本しかライブをやらなかったのでそんなには気にならなかったんですけど、最近はツアーをやったりライブの本数も多くなってきたので、自分でも何というか……簡単にいうとそういうのに飽きてきたというか(一同笑)。それで、ちょっと変わった会場でやりたいなと思って。自分はよく(世田谷パブリックシアターに)観にきたりするんですね。

──へー。それは、観劇で?

舞踏みたいなものばっかですね。それで(ここで)できないんですかね?と相談したら、できることになったんです。

──なんでも、1年越しで審査に通ってOKを頂いたらしいじゃないですか?

おぉー。審査ですか。フハハッ(笑)。それはよかった(微笑)。バンドじゃなかったからよかったんでしょうね。きっと。

──石井さんはこの会場のどこに惹かれたんですか?

会場自体が普通のライブハウスとは全然違いますから。自分の身近にいるようなミュージシャンとかバンドは絶対にやらない場所じゃないですか?なので、いいかなと。あと、演出とかもこの会場ならではのことができそうなので。

──いま考えてる構想を聞かせてもらってもいいですか?

滅多にできる場所ではないので、これまでとはすべてを変えていこうかなと思ってます。例えば、ステージがないとか。

──それはどういうことですか?

最前列のお客さんと舞台の高さを一緒にするんです。それを、ステージがないと捉えるのか、最前列のお客さんがステージにいると捉えるのか。どっちか分かんないですけど(笑)。もちろん柵とかもないので、最前列のお客さんはいつでもこちらに入ってくることもできますし。そういう根性があったらいつでも来いよと。根性があれば別に機材のボタン押しちゃったりしてもいいですよ、と。

──面白いですね(微笑)。観客が出演者になってもいいんだぞと。その根性があれば、ってというところが石井さんらしい。

そうですか?あとは、普段は2人しかいませんけど、この日はパフォーマンス的なものも入れたいなというのも考えていて。自分たちがやる訳じゃないですよ?(笑)。せっかくなのでゲストを呼んでというのも考えてます。

──今回はGOATBED初の座席指定ワンマンとなる訳ですけど。お客さんは立ってもいいんですか?

立っていいですよ。2階、3階席は立っちゃダメですけど。

──さらにGOATBED初として、今回は車いすスペースに加え、託児サービスを案内していたのも新鮮でしたが。

託児サービスがあるライブって、よくないですか?実際に利用する人がいるのかどうか分かんないですけど(一同笑)

──えっ!お客さんから要望があって始めたんじゃないんですか?

ではないすね。せっかく(会場の施設としてあるもの)だからそこは打ち出そうと。それだけです(一同爆笑)。オプションとして。

──こんなものもあるよとアピールしておこうと(笑)。CD配布もやるんですよね?

新しい音源を2日間とも配布します。最近は毎回ワンマンやるたびに新曲を配布してて、それが定番みたいになってるんで。

──CDを配布しだしたきっかけは?

いまはCDが売れないじゃないですか。そういうご時世ですから。自分ら規模でCDを出しても、売れる枚数は限られてるんですね。なので、ワンマンライブをやって。そこに集まったお客さんに無料であげれば、少なくとも5〜600枚は世の中に流通することになるので、それで十分かなと(微笑)。

──これならGOATBEDを聴きたい人の手元に確実に届けられますもんね。

そうです(微笑)。

──配布CDに収録する曲は、その日のために作ることが多いんですか?

それ用に作りますね。いまのGOATBEDのスタンスは、配布した曲というのがセットリストの中心になっていくというパターンなんで。だから(配布CDは)シングルと思って作ってます。シングルを作って、それをあげてる感覚です。だから、アウトテイクとかそういうものではまったくないんですよ。

──主力作品をプレゼントしてるということ?

ええ。思いっきりメインを(笑)。だから、いまはほとんどの曲が正規のアルバムに入ってないものでワンマンをやってる状態です(笑)。

──ということは、配布音源を集めた『FANDEATH』はいわばいまのGOATBEDのベスト盤であり、ライブの主要曲たちを網羅した作品でもあった訳ですね。

そうです。常にセットリストに入ってる曲なので。ライブで配布してきた曲の寄せ集めですけど、曲によっては録り直したり、全部いじってはいます。ライブで配布するCDというのは、ほとんどが1曲(のみ収録)ですから。その時々、1曲入魂で作る訳ですよ。それが10数曲並んだ作品なので、普通のアルバムよりも逆に力は入ったものになってるんじゃないかという気はちょっとしますけど。

──収録曲のなかには歌モノテクノもあれば。

逆に歌がまったくないものもあって。多くの人に聴いてもらうものというよりは、ライブに毎回来てる人、GOATBEDを理解してくれてる人たちに聴いてもらうのが一番いい感じがしますけどね。

──これがお口に合う方は、ぜひライブにも足を運んでいただいて。

これを突然聴いてお口に合う方がいらっしゃったら、その方はよほどハードコアな方だと思いますけどね(笑)。歌がないものがあるという時点で、かなり難しい要素がアルバムの中にはあると思うので。作ってる自分はボーカリストなのに(笑)。

──そもそも、石井さん何屋さんなんですか?

何屋さんなんでしょうね(笑)。元々歌を歌ったりするのは好きじゃなかったんだけど、しかたなくヴォーカルになってしまって(笑)。その結果がようやくいい意味で、いま形になってきてるんじゃないでしょうか。

──そうして、GOATBEDでは石井さんが自分の歌も一つの素材として扱いながら音楽、ビジュアル、ライブなど全てをプロデュースして自身の美学を表現するというところに行き着いた。

いまおっしゃってくれたように、トータルで見せたいというのはすごく自分のなかにはあるんです。それは、自分が聴いてきた音楽、影響を受けたものが全部そういうものだからだと思います。いまの、配信みたいなものにはいつまでも慣れないというか。この手の音楽をやる人はそういうものに真っ先に飛びつきそうじゃないですか?だけど、自分はいつまでも箱(パッケージ)に入れるものを作りたい。そこは変わらないですね。

──それらを含めて、一つの音楽の表現が成り立つという感覚なんですよね。きっと。

そうですね。スタイルじゃないですか。音楽って。ヒップホップをやってる人はあのファッションも含めてだし、ヴィジュアル系と呼ばれる人も、音楽とああいう見た目がちゃんとパッケージになっていないと成り立たない音楽だと思うんです。だけど、それが配信とかになると、音だけ、情報だけになるから。自分はそれがいまだにしっくりこないです。

──『FANDEATH』のジャケットのアートワークのコンセプトはどんなものだったんですか?

これがまたどうしようもないコンセプトで(笑)。撮影のスケジュールがタイトで。アイデアもない、衣装もない状態で撮影しなきゃいけないスケジュールで。そこでどんな写真を撮るかということで、出てきたのがモトリー・クルーとローリング・ストーンズの有名なジャケット。“それだ”と(微笑)。やってる音楽のジャンルとすごい遠い感じがしていいじゃないですか(笑)。

──テクノに肉体ジャケットですからね(笑)。

そこも含めて面白いかなと。

──このジャケットもそうですが、アートワークがモノトーンで統一されたものが多いのは、何か理由があるんですか?

写真も含め、そういうものが好きだというのはあります。あとは、世界観が作りやすいんですよ。何をやってもモノトーンにすることによって統一感が出てくるので。写真もいつもカラーで撮ったりするんですが、最終的にはモノクロにしちゃうんです(微笑)。あとは、自分がやってるような音楽って、基本的には逆じゃないですか?モノトーンとは逆な方向で、キラキラというかギラギラしたものが多いですから。自分はそういうものが全然好きじゃないというのもありますね。

──GOATBEDはこうして100%石井さん発信で作られていく訳ですけど。これに対して、cali≠gariには石井さんのDNAはどのくらい注入されてるんですかね。

どのくらいでしょう。相当少ないんじゃないですかね。自分が自由にやっていいところ以外は一切何もいわないですから。何も知らないし。cari≠gaiに関しては全部(桜井)青さん(Gt,Vo)が決めてるんで。それに自分も村井(研次郎/Bs)君もOKって(微笑)。

──その分、こっちは石井さんが引っ張ると。

こっちも誰かいってくれる人がいたらいいんですけど。

──えぇー(苦笑)。そうなんですか?

人の意見を聞きたいタイプなんですよ。最近は。さすがに音楽を作るときはそういう訳にはいかないですけど、アイデアが欲しいなというとき。例えばライブのタイトルを考えるときとか。そういうのを自分で考えるのもだんだんかったるくなってきたんで(笑)。そういうときは、すぐ人に頼りたくなりますね。誰かアイデアいってくれないかなって。

──今回の<Se Tag Aya—Re:Public GB>は石井さんが考えたものですか?

いや、人に頼りました(一同笑)。いろいろみなさんからアイデアをもらって。それを自分でくっつけてできたものがこれでした。

──では、GOATBEDのライブに関してなんですが。お客さんにどんな風に楽しんでもらえたら、石井さんはハッピーなテンションになれるんでしょうか。

不自由な感じも嫌だし、好きなようにしてもらうのが一番いいですけど。いつもGOATBEDのライブはシーンとしてるんですね。全然嫌じゃないんですけど、僕からするとそれが面白いから、そういうことをいい続けてたんですね。“逆にどうやったらこんなに静かにできるんだ”って。

──はははっ(笑)。

そうやっていじって。そういうタイトルの曲まで作ったりしたんですよ。「踊れない症候群」という(笑)。でも、GOATBEDのお客さんは素直な感性の方が多いんですかね。それをダイレクトに受け取る方が多くて。全然好きにしてくれていいんだけど、逆にシーンとされてしまって。シーンとしてるなかで“秀仁!”って叫ばれても俺が恥ずかしいですから(笑)。いまは音がないと、自分が鼻をすすったりする音も思いっきり聞こえるような感じですね。

──こんなダンスミュージックなのに場内はシーンとしているというのは意外ですね。

なのに、今回やる会場で最前列のチケットを他とは別に売ってみたんですよ。そうしたら、それにお客さんが殺到する訳ですよ。だから、おまえらなんなのって(笑)。当日が怖いですよ。本当にすごい近い距離感で真面目な顔で棒立ちされてたらどうしようって。どうなるのか、そこも楽しみですね(微笑)。

──では、ライブに向けての抱負を一言お願いします。

初めて見る人にちょうどいいんじゃないかなと思いますね。会場も普段ロックバンドを見ている方々は足を運ばない場所でしょうし。滅多に見られるところではないので。GOATBEDもそうですけど、今回はトータルで。会場もこみこみで楽しめると思いますよ。

──GOATBEDとしては、この公演が今年最後のライブになるんですか?

ワンマンはこの2daysが最後ですね。あとは、イベントに出たりというのはあるとは思いますけど。まあ、誘われればですけどね。いまのところ誘われてないので(苦笑)。

 

■GOATBED「ROSE&GUN」ライブ映像

FAN’S VOICE!>>>Mary’s Blood “GRAND CROSS TOUR” 2016.5.3(火・祝)渋谷CLUB QUATTRO

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Mary’s Bloodが、リスペクトする先輩をスペシャルゲストに迎えての東名阪ツアー”GRAND CROSS TOUR”を開催。名古屋はOUTRAGE、大阪は相川七瀬、そしてファイナルの5/3(火・祝)東京渋谷CLUB QUATTROにはSHOW-YAのヴォーカル・寺田恵子が登場!ガールズバンドの先駆けとしてシーンを牽引してきたSHOW-YAの寺田と、その背中を追いかけて来たMary’s Blood。お互いへのリスペクトを、歌に、パフォーマンスに昇華させたアツいライヴを激写した写真とお客様コメントによるフォトレポートをご覧下さい!

Mary’s Blood “GRAND CROSS TOUR”
5/3(火・祝)渋谷CLUB QUATTRO
スペシャルゲスト:寺田恵子(SHOW-YA)
LIVE PHOTO:mepo

Mary's Blood

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood

Mary’s Blood

EYE

RIO(Ba)

SAKI(Gt)

MARI(Dr)

Mary’s Blood

Mary's Blood

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

Mary’s Blood × 寺田恵子(SHOW-YA)

 

ご来場のお客様に質問!

1. Mary’s Bloodの音楽やライブの魅力は?
2. Mary’s Bloodのライブの楽しみ方を教えて!
3. スペシャルゲスト・寺田恵子さんのライブの感想をどうぞ!
4. Mary’s Bloodに今後期待する事は?
5. メンバーへメッセージをどうぞ!

 


渡辺育海&夏姫

渡辺育海&夏姫

左:渡辺夏姫、右:渡辺育海

1.
育海:本格的なメタルサウンドとメロディアスな歌。
夏姫:かっこいい曲と、パワフルな演奏。

2.
育海:ヘドバン!拳!
夏姫:拳をあげて、頭を振る!!

3.
育海:伝説的なシンガーを初めて見ることができて感動。
夏姫:すごく声が出てて、迫力があった。最前で観ることができて嬉しかったです。

4.
育海:メタルバンドとして突き進んで欲しい!
夏姫:新曲のリリース、大きな会場でのライブ。

5.
育海:最前で見ることができたので、メンバーみなさんのパフォーマンスや音がより楽しめました!特にMARIさんのドラムの音圧がスゴかった!
夏姫:いつも楽しませてもらっています!これからもずっと応援しています!

aloha

ゼッテークラフト、aloha、ISEMETAL

(左から)ゼッテークラフト、aloha、ISEMETAL

1. とにかくハードでメチャクチャカッコイイ!!
2. ヘドバン&跳ねる&騒ぐ
3. やっぱりすごいカッコイイ人ですね。パワフル!
4. メタルフェスで暴れてほしい!!
5. これからもっともっとファンに素晴らしい景色を”飛躍して”見せて下さい。

 

 

az

az

1. ライブは今日初めて来ました。音源以上の疾走感、爆発力が素晴らしいです!
2. 煽られるままに!
3. 実はCLASSIC ROCK JAMでしか拝見したことがなく、曲を知らなかったのですが、ものすごくかっこよかったです!心底、ああなりたいものです!
4. 新曲、ツアー、大規模フェス参加。
5. 初めてでしたが、出てきた瞬間泣けたほど楽しかったです!また必ず来ます!!

ゆういち&萌

ゆういち&萌

左:ゆういち、右:萌

1. ハードロック、メタルが好きなので激しく盛り上がれるところ。
2. 全力で頭を振る。
3. SHOW-YAのライブが大好きで、以前SHOW-YAのコピバンをさせて頂いていました!本当にかっこよくて憧れです!
4. 是非、群馬県に来て下さい!!
5. これからも応援し続けます!RIOを愛してるぜ!!

 
 

PRESENT
「ツアーTシャツ(サイズはお選び頂けません)、マフラータオル」を各1名様に!

以下URLよりメールにてご応募ください。応募〆切は2016年7月24日(日)中。

氷室京介「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」5/23(月) 東京ドームGIGレポート!スペシャルフォト、ご来場のお客様によるFAN’S VOICEも!

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2016年5月21日(土)22日(日)23日(月) 東京ドーム
※取材は5/23(月)に実施
starring : KYOSUKE HIMURO
musicians : CHARLIE PAXSON (Drums) / SHUNICHI OSHIMA (Keyboards) / FUMIAKI NISHIYAMA (Bass) / DAITA (Guitar) / YUKIHIDE TAKIYAMA (Guitar) / TESSEY (Manipulator)

Report/長谷川誠
Live Photo/TAKASHI HIRANO

なんとすさまじくて壮絶な幕の閉じ方だろうか。この日のライヴが始まる前は、感傷的な空気が漂うかもしれないと思っていた。もちろんこれが最後のステージであることをすべての観客が寂しく思っていたのは間違いないだろうし、ライヴが始まった瞬間から涙が止まらない観客もたくさんいたと思うが、そうした感情すら、一瞬、吹っ飛んでしまいうくらいの強烈なエネルギーがほとばしる驚異的なステージを氷室京介は展開したのだった。

4月23日・24日の京セラドーム大阪公演からスタートして、30万人を動員した氷室京介の4大ドームツアー「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」の本当のラストのステージとなるのが5月23日の東京ドームだ。本来ならば、このツアー自体、開催されるはずのないものだった。2014年の25周年ツアーのステージ上で難聴によるライヴ活動の無期限休止を発表して、そのファイナルの7月20日の横浜スタジアムがラストのステージとなるはずだった。が、落雷によるライヴ中断、肋骨の骨折によるコンディション不良から、「このリベンジをどこかで必ず」と氷室本人が宣言して実現したのが今回のこの「LAST GIGS」ということになる。そのツアーの最終地点の東京ドームは1988年4月4日、5日にBOØWYの解散コンサートが開催された場所でもある。またしても東京ドーム!ポイントポイントでここに立つように定められているということなのかもしれない。

「最後の夜だぜ!騒ごうぜ!」というMCとともに始まったオープニングナンバーは1985年リリースのBOØWYのアルバム『BOØWY』収録の代表曲「DREAMIN’」だった。歓声なのか、雄叫びなのか、悲鳴なのか。演奏が始まった瞬間からドームが熱狂に包まれていく。熱烈なシンガロングと拍手。氷室が笑顔を浮かべて、観客の思いを受けとめている姿が印象的だった。さらに「RUNAWAY TRAIN」「BLUE VACATION」と、BOØWYのナンバーが続く構成。オリジナル曲の持っているパワーを損なうことなく、鮮度を保ちながら、ダイナミックな歌と演奏とを展開していく。サポートのバンドはCHARLIE PAXSON (Drums) / SHUNICHI OSHIMA (Keyboards) / FUMIAKI NISHIYAMA(Bass) / DAITA (Guitar) / YUKIHIDE TAKIYAMA (Guitar) / TESSEY(Manipulator)という氷室が信頼する百戦錬磨のメンバーたち。バンドだけでない。ここにいるすべての人間が最後にして最高のステージを作るべく集中していると感じた。

「サンキュー!サンキュー!サンキュー!みんなに聴いてほしい曲をたっぷり用意しているので、最後までじっくりゆっくり楽しんでくれ」

「TO THE HIGHWAY」が始まると、ハンドクラップ、コール&レスポンス、シンガロングが起こっていく。続く「BABY ACTION」も観客が歌いまくり。氷室もハンドマイクを客席に向けている。ただ聴くだけでない。観客それぞれが氷室京介の名曲の数々を体に刻んでいくようにして味わっていた。この日の曲目は最後の夜ということもあって、1982年にBOØWYの一員としてデビューしてからの約35年の音楽活動を総括するように、BOØWYの曲もソロ曲もたっぷり演奏された。観客への感謝の思いを込めて、みんなが聴きたいだろう曲を演奏していくということだろう。と同時に、35年のキャリアの中でのターニング・ポイントを担ってきた重要曲も散りばめられていた。つまり35年間の軌跡を体感できる構成にもなっていたのだ。

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BOØWYの4枚目のアルバムから自分の曲は自分でアレンジして、デモテープを作るようになったこと、そうした制作のスタンスがあったから、今の自分があることなどが語られて、そのアルバム『JUST A HERO』の中から「ROUGE OF GRAY」「WELCOME TO THE TWILIGHT」「MISS MYSTERY LADY」も披露された。BOØWYのナンバーではあるが、ソロ・アーティストとしての氷室京介の原点でもある曲たち。大きな歓声とハンドクラップが起こったのはBOØWYのファーストシングル「ホンキー・トンキー・クレイジー」のカップリング曲「“16”」。この曲はひとりの人間としての氷室京介の原点の曲でもありそうだ。「“16”」が16歳の過去の自分の姿を描いた歌だとすると、続いて歌われた、2011年12月に配信で先行リリースされた「IF YOU WANT」は未来へ進んでいこうとする者の道標となっていく歌ではないだろうか。氷室の渾身の歌声にドーム内が震えていく。最後の夜だからこそ、この歌の中の“道なき未知を進め”“果てしなき旅をゆけ”といったフレーズがズシッと強く響いてくる。もちろん歌い手としての表現力も素晴らしいのだが、氷室京介が歌うことによって生まれる説得力は唯一無二のものだ。

「耳のコンディションも時によって、良かったり悪かったりなので、聞き苦しいところもあるかもしれないけれど、もう2度とない最後の空間なんで」「このシチュエーションを受けて、今のこの気持ちを多分、しゃべるよりも歌で伝えたほうが伝わるかなって。次の歌でみんなにこの気持ちを届けたいなと思います」という言葉に続いて披露されたのは「LOVER’S DAY」だった。せつないラヴソングなのだが、氷室の音楽を愛するすべての人へ思いを伝える歌のように真っ直ぐ深く響いてきた。歌い終わって、深くお辞儀する姿に盛大な拍手。特徴的なイントロが鳴った瞬間にウォーッという声と拍手が起こったのはBOØWY時代の名曲「CLOUDY HEART」。氷室の歌声もバンドの演奏もエモーショナルだ。この曲の持っているせつなさが最後の夜にはさらに増幅していく。

続いての「LOVE & GAME」からはソロでのナンバーが続く構成。氷室が観客をあおって、マイクを向けていく。「PARACHUTE」ではステージ上手のスロープになった花道を登っていって、客席から数メートルのところで、マイクを四方に向けていた。「PARACHUTE」演奏後、この曲を作詞したGLAYのTAKUROとB’zの松本孝弘と一緒にLAで焼き肉を食べに行ったエピソードを紹介する場面もあった。

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「TAKUROくんがこの先どうするのか、真顔で聞いてきたんだよね。そういう時、冗談で返したくなるタイプなんだけど、まあ、ゆっくり曲を作って、60ぐらいになったらアルバムを出すかなって」

このMCに対して、割れんばかりの歓声が起こった。ライヴはこれで見納めになるかもしれないが、氷室の新曲と出会う楽しみはまだまだ続いていくのだという喜びに会場内が包まれていった。が、その喜びにこんなジョークで応えるところがいかにも氷室らしい。

「アルバムに日本語のタイトルを付けたことがないから、『還暦』にして、1曲目は“60”(シックスティ)、2曲目は“年金”というタイトルにしようかなって。そんなバカなことを言ってたら、TAKUROくんが“お願いだから、それは言わないでください”ってダメ出しが出たんだけどね」とのこと。冗談交じりではあったけれど、観客に希望を与える前向きな言葉によって、会場内に明るいエネルギーが満ちていく。「BANG THE BEAT」「WARRIORS」「NATIVE STRANGER」とライヴもさらに加速。客席のシンガロングに、氷室が笑顔で応えている。たくさんのこぶしが上がっている。ステージ上の氷室とバンドのパワーと5万5千人の観客のパワーが一体となっていく。シンガロングがとりわけ大きくなったのはBOØWYの「ONLY YOU」だ。この濃密な一体感をなんと表現したらいいだろうか。“ライヴハウス東京ドーム”?観客ひとりひとりも悔いなく完全燃焼しようとしているということだろう。さらに「RENDEZ-VOUZ」「BEAT SWEET」「PLASTIC BOMB」へ。氷室が下手の花道を上がって、観客をあおってっている。

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「気持ちいいぜ!東京ドーム!このまま行くぜ!」

「PLASTIC BOMB」ではステージ前で炎が上がる演出もあった。さらにソロ曲「WILD AT NIGHT」、「WILD ROMANCE」とエネルギッシュなステージを展開していく。

「最後に本日の素晴らしいみなさんに、俺の(ソロでの)25年の歴史がこの曲から始まったんだってやつを一発贈りたいなと」という言葉で始まった本編のラストは『ANGEL』だった。「歌え!」と氷室が叫んでいる。全員がひとつになっての歌。様々な思いがほとばしっていく。演奏が終わった瞬間に、大きな拍手、そして「サンキュー、東京ドーム!」という氷室の言葉。そして花火が上がって、歓声が渦巻いていく。だがもちろんまだまだ終わりではない。まだまだ終われない。ドーム内にウェイヴが起こる中、氷室が再び登場してきた。

「東京ドームは俺は大好きな場所でね、何回も区切りでやらせてもらってるんだけど、今日のドームは最高だね。こっちやそっちに行くと、ライヴハウスの熱さが伝わってきて、最後に2度おいしい感動を味わわせてもらって、感謝してます。これで自分の中で気持ちの整理が付いたなと。12歳くらいのころに、俺はまともな大人になれるのかなと不安な気持ちになっていて、今もまともな大人じゃないかもしれないけど、こうしてたくさんの連中にエネルギーを送ってもらえる人生を送れて、本当に感謝してます」

そんなMCにも熱くて温かい拍手。メンバー紹介に続いてのアンコールの1曲目は“愛と冒険は続き”“陽はまた昇る”と歌われる「The Sun Also Rises」。この曲もこの日の氷室の思いを代弁するかのような歌のひとつ。魂そのもので歌うような「魂を抱いてくれ」、観客の歓声やハンドクラップも一体になって、ビートを刻みながらの「IN THE NUDE」、観客も一緒に歌いながらの「JELOUSYを眠らせて」などなど。「懐かしいヤツいくぜ!」という言葉で始まったのは「NO.N.Y.」。どの曲もそうなのだが、この日の演奏が生で聴く最後の機会ということになる。5万5千人が声を張り上げ、ハンドクラップしている。すべての曲がかけがえがない。そんな思いがドーム内に充満している。氷室が渾身の歌を歌い、観客が渾身の力で受けとめている。「サンキュー、東京ドーム!バイバイ!」と言って、氷室は投げキッスをして、ステージを去っていった。

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ここまで本編24曲+アンコール5曲で、29曲。だが、このとてつもない伝説の夜はまだ終わらない。再び氷室が登場して、「今夜は死ぬまで終わらないぜ」というと、喜びの歓声が上がっていく。「VIRGIN BEAT」「KISS ME」「ROXY」と必殺のナンバーが繰り出されていく。Wアンコールの4曲目、トータルで33曲目は「SUMMER GAME」だった。客電が付いて、ドーム内が明るくなっていく。とてつもないステージを観ているという興奮、感動、熱狂、そしてこれが最後なのかというせつなさ、様々な感情が交ざり合いながら、5万5千人が歌っている。歌い終わると、氷室は「サンキュー、東京ドーム!」と叫んで、マイクを床に置き、「バイバイ」と言って去っていった。氷室の手の中にあるべきハンドマイクが床の上に置かれているという事実はあまりにも重い。だが、歓声と拍手は鳴り止まない。まだこのままでは終われない。氷室が三たび、姿を現すと、嵐のような歓声が起こった。氷室が「最高!」と叫び、ハンドマイクはあるべき場所に収まって、「SEX&CLASH&ROCK’N’ROLL」が始まった。強烈なダンス・ビートに会場が揺れる。そして最後の夜の最後に演奏されたのは「B・BLUE」。奇しくもBOØWYの『LAST GIGS』の最初に披露された曲だった。これが最後のシンガロング。35曲、3時間20分近く。おそらくこの日発せられた歌の総量はとてつもないことになっているだろう。氷室はもちろん、観客も全力を投入して、この奇跡的な夜を作っていたのだから。ステージ上の氷室は最後にもとびっきりの笑顔を見せた。そして「サンキュー」と言うと、お辞儀し、投げキッスして、ステージを去っていった。そこには完全燃焼したものだけが醸し出すことができるすがすがしさにも似た空気すら漂っていた。耳の調子も体調も決して万全ではなかったはずだ。ここまで6本のドーム公演をやってきて、しかも東京ドームは3日連続で、前日も前々日も30曲以上、3時間を超えるステージを展開してきているのだから心身共に消耗していたのは間違いない。だがこの日の彼はコンディションがどうとかいうレベルをはるかに凌駕していた。気迫、精神力、根性、そんな言葉では形容しきれないような何かもっと大きなものにこの日の氷室は突き動かされていたのではないだろうか。

終演後、スクリーンに「THANK YOU ALL FANS」というメッセージが映し出された。氷室からの愛と感謝、ファンからの愛と感謝、お互いの気持ちが融合して、とてつもないエネルギーが生まれた夜だった。最後だが、最後ではない。そんな不思議な余韻が残った。もちろん未来が約束されたわけではないが、未来が完全に閉ざされたわけでもない。いつか新作が届けられる日がくるだろう。そしてもしかしたら……。未来へと思いを馳せてしまったのは、この日演奏されたたくさんの曲たちから、先へ先へと進んでいくパワーがほとばしっていたからだ。BOØWYは日本語のビートロックのパイオニアだった。ソロ・アーティストとしての氷室京介もたくさんの新境地を開拓してきた。この「最後の夜」すら画期的だった。開拓者にして冒険者。この血は今後も変わることはないだろう。伝説はまだまだ終わってはいない。書き加えられるべき、未知のエピソードはまだまだたくさん残されているに違いない。

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「KYOSUKE HIMURO LAST GIGS」に寄せて

ディスクガレージ 代表取締役社長 中西健夫

一昨年の夏、衝撃的な事を聞いてしまいました。氷室京介がライブ活動を無期限休止する、と。そして、2014年7月19日、20日の雨の横浜スタジアム。そのリハーサル中に、あばら骨を折るというアクシデント。誰もが歌えないと思ったのに、彼はステージに立ち、歌い続けました。それが、氷室京介なんですよね。

僕はBOØWYのデビューから、ライブはもちろん、当時のマネージャーと本当にBOØWYを売るためのいろんなアイディアを、夜な夜な飲みながら激論していました。それぞれのライブシーンが、今でもリアルに思い出せます。BOØWYの初めての渋谷公会堂、初めての日本武道館、初めての東京ドーム、氷室京介として初の野外単独公演 etc。

そして2016年5月21日,22日,23日の東京ドーム「LAST GIGS」3デイズ。
もう、ひとことで言い表せないくらい、色んな思いが交錯し、それこそ、音楽というものは、そもそもその曲を聴いたときの自分の人生を一緒に思い出すという作用がありますが、BOØWY、そして氷室京介の音楽は、僕の音楽の仕事を含め、人生とのリンクの仕方が半端ないがゆえに、すごく楽しかったこと、思い出すだけで胸が痛くなるようなこと、いっぱいいっぱい思い出してしまいました。BOØWY&ヒムロックに関しては、どうやら僕の心のメモリースティックの容量がとても大きいようです。

初日、一曲目の「DREAMIN’」を聴いたとき、もう、涙を抑えることが出来ませんでした。そして最終日、トリプルアンコールで登場したラストソング「B・BLUE」を聴き終わったあと、やっぱり「僕は、氷室京介を卒業できない」と……。

なんだろう?ヒムロックって、孤高のカリスマ?日本のロックの様式美?
とにかく、こんな人いない。唯一無比の存在。

記憶の中だけに留めておくことが出来そうにないから、またいつか、氷室京介のライブを観てみたいと、心の底から思いました。訪れないことかもしれないけれど、思うことぐらい自由にさせてよ!

改めて言わせて下さい。「ありがとう」って!!!

 

BORN 8th ANNIVERSARY SPECIAL ONEMAN LIVE 【SUPER BLACK MARKET】 5.26(木)Zepp DiverCity ライブレポート!

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2016年5月26日(木) Zepp DiverCity(TOKYO)
BORN 8th ANNIVERSARY SPECIAL ONEMAN LIVE 【SUPER BLACK MARKET】
REPORT:武市尚子
PHOTO:MAKI ENDOU

生を受けたものはいつか最期の時を迎え、始まりのあるものにはいつか終わりがやってくる。

誕生と始まりのときは光に包まれ、誰もがそこに未来を描き希望に満ち溢れるが、いかなる場合も終わりのときは辛く、別れは悲しみと苦痛が伴うものである。

2016年5月26日。この日、BORNという1つのバンドがその歴史に幕を下ろした。

しかし。そのライヴは、不思議と、【解散】ライヴでありながらも、涙に埋もれる終わりではなく、彼らの未来をしっかりと感じさせてくれる熱い時間だった。

2016年の始めに突如解散を発表し、ヴィジュアルシーンに衝撃を走らせた彼らは、最期の場所として選んだ5月26日のZepp DiverCityまで、【解散】を意識することなく、そして、意識させることなく、彼ららしくその最期の時へと向かった。2月にはニューシングル「SUICIDAL MARKET〜Doze of Hope〜」をリリースし、3月からは自らが主催する『BORN BATTLE 2016 DIE or DIE CLIMAX 7DAYS』で、現在のヴィジュアルシーンを牽引するライバルバンドたちと熱いバトルライヴを繰り広げていた彼らの勢いは、解散を選んだバンドとは思えない熱を放っていたのである。故に、彼らが選んだ場所はZepp DiverCityの当日も、最後の最後まで【解散】という事実を実感することが出来なかった。MCの中で猟牙が、“気付いたら今日になってたのがBORNらしいなと思う”と語ったが、まさに、彼ら自身も、自らの人生そのものでもあったBORNがこの日で止まるという実感が沸かぬまま、“この日”を迎えていたのではないかと感じた。しかし。いかにも解散ライヴ的なライヴではなく、最後までBORNらしくぶつかった最期の時は、最高に熱い夜となった。

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BORN史上最大キャパとなるハコに挑んだラストライヴだったが、BORNのサウンドと唄を愛したファンたちで埋め尽くされたZepp DiverCityは、BORNというバンドに相応しい場所だったと言えるだろう。

1曲目に届けられたのは「Extremely waltz」。混沌とした幕開けを選んでいたのも、実に彼ららしい選択だと感じさせられた。

「始めようか、TOKYO!」(猟牙)

猟牙の煽り声に、フロアのノリに拍車がかかる。

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間髪入れずに届けられた重厚なサウンドに、会場の熱は一気に上がっていった。メンバーもオーディエンスも、いつも以上にとことん燃え尽きようという心積もりらしい。それを証拠に、フロアは、最後列まで最前列と同じ熱を放つヘッドバンキングで埋め尽くされていた。一般的に後列になるほど前列よりも温度が低くなりがちだが、この日のライヴは前列も後列もすべて同じ温度で盛り上がっていた景色がとても印象深く目に残った。

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中盤ではしっとりと聴かせたスローナンバーを届けて魅了したり、「GOD COLLAPSE」では猟牙がキーボードを奏し、ソウルフルな景色を差し込みライヴの流れを大きく変化させるなど、一瞬たりとも飽きさせることのない流れでライヴは進んでいった。

後半戦では、BORNの代表曲の1つとも言える「BLASTED ANIMALS」でオーディエンスに拳を振り上げさせ、「DIRTY STACKER」ではオーディエンスを左右に大きく移動するノリに導き、圧巻の一体感を見せつけてくれたのだ。

「DEMONS」をラストに21曲で構成された本編は締めくくられ、鳴り止まぬアンコールの声に応えた彼らだったが、「THE ANTHEM」から始まったアンコールは、第二部の始まりの様な幕開け。新たにライヴが始まっていくかの様な勢いを感じたのは私だけではなかったはず。彼らもオーディエンスも底なしのスタミナである。ここではバンドのターニングポイントであったという柔らかな印象の「春煌花 -SAKURA-」を、うっすらと桃色に染まったステージから大切に届けた場面もあった。

8年という活動期間だったことを短いと感じるほど、彼らがこのシーンに残してくれたインパクトと足跡は大きく深い。MCの中で、Rayも言っていたが、彼らに憧れ、彼らの楽曲をコピーする若手セッションバンドも多くいたほど、BORNは独自の世界観を築き上げ、ヘヴィながらも聴き手をしっかりと捕らえるキャッチーさを宿したメロを生み出していた唯一無二のバンドだったと言っても過言ではないだろう。

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ダブルアンコールに応えた彼らは、後半に、彼らの代表曲となったヘヴィさとキャッチーさが共存するBORNの核曲「RADICAL HYSTERIA」を届けたのだが、まさに、この曲はBORNの名をシーンの中にしっかりと刻み込んだ1曲だったと言える。サビのフレーズが“サバに乗って”に聴こえるということで話題になったこの曲は、言うまでもなく最高の景色を私たちに見せてくれたのだった。

「RADICAL HYSTERIA」から「ケミカルロマンス」へと繋げられ、全41曲を届け終えステージを後にした彼らの表情からは、【解散】を思わす景色が一切感じられなかったのがとても不思議だった。これは褒め言葉として受け取ってほしいのだが、ここまで涙の無い解散ライヴは見たことが無い。未練が無いという意味では決してない。自分たちの歩み1つ1つに誇りを持ち、この瞬間も真っ直ぐに自分たちと向き合っていたからこそ放てた空気感であったと思うのだ。そこまで真正面から彼らはBORNというバンドに向き合ってきたということであろう。

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「解散とは言っても、BORNは永遠に不滅です」

最後にそんな言葉を残した猟牙。まさに、その言葉が似合うライヴだった。そして。彼らは、この8年間にBORNと出逢い支えてきてくれたオーディエンスとスタッフと関係者すべてに感謝の意を伝え、メンバー1人1人と再び出逢える日を待っていてほしいと伝えた。

“この8年間BORNをやってきて1番嬉しかったのは、関係者からファンを褒められることだった”とTOMOが言ったように、彼らと共に熱いライヴを作り上げてきたファンたちのノリは、この日も最高の景色を作ってくれた。きっと彼らを支えたファンたちは、BORNの音を永遠に愛し続けていってくれることだろう。

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歌詞に託した言葉と他を寄せ付けることのなかったヴィジュアルセンスで独自の世界観を築き上げ、中央に立ち、BORNを引っ張った猟牙、メインコンポーザーとしてBORNのサウンドを構築し、アグレッシブなギタープレイを見せてくれたK、明るい性格でバンド内の空気を和ませ、Kとは異なる個性を放ち、メロウな世界観を描くことに長けていたRay、重厚なリズムと安定感のあるドラムプレイででBORNのサウンドの軸を支えたTOMO。そして。この日、チケットを購入し、“純粋にBORNのファンの1人”として会場に足を運んでいたBORNの初期ベーシストのKIFUMI。そんなKIFUMIの後を継ぎ、メリハリのあるベースプレイでTOMOと共にBORNのリズムを支えた美央。この中の1人が欠けていてもBORNはここに立ててはいなかっただろう。ライヴとしてはこの日がラストとなってしまったが、猟牙の言葉通り、彼らがこの8年間で作り上げてきた歴史と彼らの音は、永遠に残っていくに違いない。

“終わりは失うことではなく、すべての始まりである”ということを、彼らは身をもって教えてくれた気がした。きっと彼らはこの先、“永遠”と“不滅”は本当に存在するということを、証明してくれるに違いない。そんな熱を感じさせてくれた彼らのこの先の活躍に、大きな期待を寄せるとしよう。

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セットリスト

01. Extremly waltz
02. Vermin’s cry
03. more Deep
04. 鴉
05. Rotten cherry
06. モザイク
07. 剥愛のスローモーション
08. FACE
09. foxy foxy
10. BECAUSE
11. 愚弄
12. THE STALIN
13. RED DESIRE
14. Criminal Berry
15. Son Of A Bitch
16. GOD COLLAPSE
17. BLASTED ANIMALS
18. felony
19. BREAKTHROUGH
20. DIRTY STACKER
21. DEMONS

ENCORE 1
22. THE ANTHEM(生演奏)
23. オルタナ
24. 乱刺℃
25. SATISFACTION?
26. 春煌花
27. Deep Affection
28. Recall the MIND
29. SUICIDAL MARKET

ENCORE 2
30. ProudiA
31. MOTHER
32. Devilish of the PUNK
33. with hate
34. MAD whistle
35. 黒蟻
36. SKIN
37. 殉恋歌
38. [B.D.M]
39. ー&ー
40. RADICAL HYSTERIA
41. ケミカルロマンス

SPYAIR 真夏の野外ライブ「JUST LIKE THIS」今年も開催!IKE&KENTAが野外ライブへの想いを語るロングインタビュー[前編]

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SPYAIR

SPYAIRが約束通り、今年も真夏の野外ライブ「JUST LIKE THIS 2016」を開催する。バンドの活動停止を経て、改めて自分たちが育った“原点”に戻ろうと昨年、山梨・富士急ハイランド・コニファーフォレストにて4年ぶりに単独野外ライブ「JUST LIKE THIS 2015」を開催。1万人のオーディエンスを熱狂させたあの熱いライブが、今年はさらにパワーアップして7月30日、同場所に戻ってくる。DI:GA onlineではこのイベントを盛り上げるべく、こらから2週に渡ってメンバーのIKE(Vo)とKENTA(Ds)を交えて<JUST LIKE THIS>を大特集。彼らが「JUST LIKE THIS 2015」を振り返りつつSPYAIRと野外の関係について語った前編、今年の「JUST LIKE THIS 2016」のテーマ“ロックスター”について語った後編、それぞれお楽しみください。

インタビュー:東條祥恵

──今年も7月30日、SPYAIR真夏の単独野外ライブ「JUST LIKE THIS 2016」の開催が決定しました。

KENTA 俺らはもうすでにワクワクさん?

IKE ワクワクさんだね(微笑)

──今年も開催場所は昨年と同じ富士急ハイランド・コニファーフォレスト。この場所で昨年初めてやってみてどんな感触でしたか?

KENTA 気持ちいいね。あそこは。富士山があって。

IKE 樹々もあって。

KENTA 青い空もあって。これは前の取材で教えてもらったことなんですけど。富士登山している人に(富士急のライブの)音が聴こえるらしいです。たまたま取材してくれたアナウンサーの方が、去年8月8日に富士山に登ってて。

IKE 俺らの「JUST LIKE THIS 2015」に来ないで(笑)富士登山してたらしいですよ。

KENTA そうしたら、登山中に音が聴こえて、最後の打ち上げ花火も見えたっていってて。『ベースとドラム、すごく聴こえましたよ』といわれてびっくりして。

IKE 俺らはテンション上がりまくりました。

KENTA めっちゃいい話だと思いません?

──ええ。まさに富士急ならではのエピソードですね。

KENTA そう。だから、今年はスタッフの誰かに富士登山に行ってもらって俺らの音が届いてるか確認してきてもらおうと思って(笑)

IKE 音って遮るものがあればあるほど遠くに飛ばないじゃないですか。でも、富士山まで届いてたって話を聞いて「ああ、なるほどね」と納得したんだけど。絶対、富士急にはいいものがある。やってみて、とにかく俺が今までやったライブのなかでもTOP5に入るぐらい音が良かったんですよ!

KENTA めっちゃ良かったね。やる前には音はあんまり良くないんじゃないかと思ってたもんね?

IKE でも、やったら突き抜けてて、すっごい気持ちよかった(微笑)。だから、ここで何回もやりてぇなとすぐ思いました。1つ、俺たちにはまる場所を見つけた感覚はあった。

KENTA ホームとなりうる場所ですね。

──では、改めて昨年この場所でやったライブを振り返ってみて、一番印象に残っているシーンを教えてください。

IKE いろいろあるんだけど、俺は登場シーンが忘れられないですね。客席の真ん中に作った花道の先端から登場した瞬間「みんなの真ん中にいる」というのをすっごい感じられたオープニングで、とても幸せだったんですよ。そこからステージを見ると、そこにはメンバーがいて。俺とお客さんが一緒になってメンバーを攻めてく感じがしてゾクゾクした。

KENTA 1万人とIKE対3人じゃあ俺ら勝ち目ないじゃん(笑)

IKE 俺がバンドのライブ観てて、すげぇ勿体ないなと思うのが、決められた場所だけでライブすることなんですよ。ステージって、こっちが行動起こせば、いくらでも広がりますからね。こっちがお客さんを包み込むぐらいの位置に移動して演奏するだけで、ステージは無限なんです。これは、俺のポリシーにしたいなと思ってることなんだけど。どんな会場でやるときも、俺はちゃんと人のそばで歌いたい。生のライブのときぐらい、人の近くで歌ってる様を見せたい。だから、お客さんと“ゼロ距離”のところまで近づくことを今後もずっとやっていきますよ。そのきっかけを与えてくれたのが、去年の富士急のオープニングだね。

KENTA そうなんだ。俺は花火が見られなかったのが、いまだに心残りで仕方ない(苦笑)。俺、客席に投げる用のスティックをいつも選ぶんですよ。ちゃんと当日使ったもので、なおかつボロボロすぎないほどよいものを投げようと決めてるんですね。

──投げるスティックも、どれでもいい訳じゃない、と。

KENTA そうなんです。俺、嫌いなんです。ドラマーが投げたスティックがボロボロなのは。

IKE そんなこと観客は思わないよ。「こんなに叩いてくれてたんだ」って思うから(微笑)

KENTA でも俺はドラマーとしてそれは許せない。俺、あんなに好きなKORNのドラマーが投げたやつ、IKEがとったでしょ?

IKE (前ドラマーの)デイヴィッド(・シルヴェリア)が投げたスティックがバーンと飛んできて、俺が取ったんです(笑顔)

KENTA それをIKEからもらったんだけど。デイヴィッドのスティックはほどよい感じだったんです。ライブで2〜3曲叩いて交換したんだろうな、ぐらいのスティックで。あれが俺はすごい嬉かったんです。取ったスティックがボロボロだったら『どうせ練習で叩いたのを投げてるんでしょ?』って思っちゃうから。

IKE ドラマーならではだな〜。考え方が(微笑)

KENTA それで、あの日もほどよい感じのものを選んでたらなかなかいいのが見つからなくて。見つけた後、急いでステージの前に行ったら花火は全部散ってて。『終わったな、俺の夏は』という気持ちだったんですよ。だから、今年は前もって投げるの用意しとくわ(微笑)

──今年はそういう部分もバージョンアップした「JUST LIKE THIS」が楽しめそうですね。

IKE 「JUST LIKE THIS」は俺らが勉強させてもらえる場所でもある。

──では、この「JUST LIKE THIS」という冠をつけた野外ライブをこうして継続してやっていくことについて、そこにはSPYAIRのどんな想いが込められているんでしょうか。

KENTA このバンドを始めてからデビューするまで延々と野外ライブをやってきたから、野外ライブはSPYAIRの“血”みたいなもので、俺らを形成している大事な一つの要素なんですね。

IKE 野外には屋内でやってるだけじゃあ感じられないものがあるんです。昨今外で音を鳴らすのって本当にハードル高いとおもうんですよ。でも、俺らはたまたま日常的にライブ活動を外でやってきたから野外の音を知っている。『こんないいものを知らないで死ぬなんてかわいそうじゃん』っていう意味でこのイベントで継続していって。野外の音の気持ちよさをファンにも、いったら後輩たちにも届けていきたい。それが、俺らの想いかな。「ウッドストック1999」でKORNがさ、『Are you ready?』っていってライブが始めるシーンがあるんだけど。俺、あれがすっごい好きで(笑顔)。そういうデッカイ野外フェスに憧れがあるんでしょうね。俺自身も。憧れの一つの形なんです。この「JUST LIKE THIS」は。

近日、インタビュー後編をお届けします。お楽しみに!

フジファブリック×KANA-BOON フジフレンドパーク対談!

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フジファブリック×KANA-BOON

今年で3年目の開催となるフジファブリックの自主企画イベント「フジフレンドパーク」。
7月1日(金)大阪・Zepp Namba、7月6日(水)7日(木)東京都・Zepp DiverCity(TOKYO)それぞれのゲストバンドも発表され、開催が待ち遠しい5月某日、7月7日にゲスト出演のKANA-BOONとフジファブリックのメンバー全員による対談が実現!

インタビュー/三宅正一

好きなバンドと一緒にライブをやると楽しいんじゃないかというシンプルな思いから始まった(山内)

──2014年にスタートした「フジフレンドパーク」が今年3年目の開催を迎えます。最初はこの2マン企画をどういう思いで立ち上げたんですか?

山内総一郎(フジファブリック/Vo,Gt) 最初は単純に僕らがそこまで対バンをしてこなかったというのもあって。好きなバンドと一緒にライブをやると楽しいんじゃないかというシンプルな思いから始まったんです。“VS精神”で戦うというわけではなくて。そもそもそういう精神で相手にこられちゃうとどうしようって感じになるバンドだし(笑)。

金澤ダイスケ(フジファブリック/Key) こられると負けちゃうっていう(笑)。

山内 そうだね(笑)。そういう話をよくしてたんですよ。対バンに関して『あのバンドには負けるな』とか、最初はネガティブな捉え方だったので。そうじゃなくて、一緒に楽しんでもらえそうな、自分たちが尊敬するバンドをお呼びして、イベントに来てくれるお客さんにも楽しんでもたえたらなっていう思いが強いですね。

──2マンって独特の緊張感ってありますよね。

山内 そうですね。でも、僕らの世代からすると、“2マン”っていう言い方もよくわからなくて。シンプルに『対バンやん』って思うんですよね。ただ、2組の対バンとしてその日ならではの空気を作りたいなという思いなんですよね。レコーディングで生まれる音楽の醍醐味もあるけど、対バンライブだからこそ生まれる音楽の醍醐味もあるので。それをお客さんに感じてもらいたいんです。

──過去2回、「フジフレンドパーク」を開催して、特別な感触があったからこそ今年も開催する運びになったと思うんですけど。

山内 そう、全部特別でした。

加藤慎一(フジファブリック/Ba) 『フジフレンドパーク』という冠はあるけど、対バン相手が違うと、ホントにこのイベント自体の色が変わるんですよね。

金澤 間違いなく言えるのは、音楽的な楽しさもそうなんですけど、これは『フジフレンドパーク』というタイトル通り、過去2年の共演バンドと超仲よくなってるんですよね。ホントの友だちみたいな関係性になってる。だから、今回も友だちになりたいバンドにオファーしてるんだろうなって思うんですよ。

──初年度はアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)も含めて、フジファブリックと関係性の近しいバンドが集いましたよね。

山内 初年度で関係性の近い人が尽きたっていう(笑)。

一同 (笑)

──KANA-BOONは地元の大阪にいるときは対バンをかなりやりまくってたでしょう?

飯田祐馬(KANA-BOON/Ba,Cho) やりまくってるってそんなイヤらしい言い方しなくても(笑)。

──そういう意味じゃないよ(笑)。

谷口鮪(KANA-BOON/Vo,Gt) メジャーデビュー前はよくやってましたね。

古賀隼斗(KANA-BOON/Gt,Cho) 2マンだったら、メジャーデビュー以降はマキシマム・ザ・ホルモンとシナリオアートくらいですね。

小泉貴裕(KANA-BOON/Dr) そう考えると少ないな。緊張してきた(笑)。

──今回の「フジフレンドパーク」でオファーしたKANA-BOON、クリープハイプ、Suchmos(大阪公演)という3組のポイントは?

山内 いや、もう単純に全部カッコいいと思ってるバンドですね。あとは、みんなフェスとか大きなイベントでは一緒になったことはあるけど、そんなに長時間のライブを観たことがなくて。なので、バンドの奥行きを見てみたい3バンドでもあるんですよね。

──だいたいフェスだと1ステージ30、40分くらいですけど、2マンだと1時間くらいのライブセットが見れますよね。

山内 そう。そういう意味でも2組の対バンは化学反応が起きやすいと思うんですよ。いい意味でバンドのドロッとした部分が出やすいというか。

SALU 『8th Grade Syndrome』 第2回

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SALU

まだ5月だというのに真夏のような日差しに照らされてじんわりと汗をかいています。
都会の地下を這う山手トンネルを抜けるとそこには東京湾とコンビナート。

今日は沖縄へ向かう為、首都高を通って羽田空港へやって来ました。
コンパクトな黒いスーツケースをひいていそいそと保安検査場へ向かう男性、搭乗機の出発が遅れ待合ソファに寝そべるお父さんの横でじゃれ合う子供たち。麦わら帽子の彼女の手を引く彼は実家にご挨拶でしょうか。
ええ、またやっています人間観察。そんな私は何をしにやって来たのかって?
もちろん、ライブです。出発の時刻より少し早めに着いて、今日はどんなライブにしようか、こう言ったらどんな反応をして下さるんだろうか、そんなことを考えながらただぼーっとここに座るのが私の趣味なのです。

そんな私、来る6月17日は大阪心斎橋で、18日は東京渋谷でワンマンライブをします。
今回はスペシャルなバンド編成でのライブを予定しております。曲目は主に先月ご紹介させて頂いた私の3rdアルバム「Good Morning」からですが、過去曲も披露したいと思って居ります。
今までは変化球勝負が多かった私のライブですが、今回のワンマンライブは珍しく直球勝負で挑みたいと思っておりますので、もしご興味をお持ち頂けましたら是非遊びにいらして下さい。きっと楽しい時間にします。
では、慌ただしい出発ロビーを眺めながら鮭膳でも頂きましょうかね!
ではまた来月(^^)v

 

(2回/全3回)


板野友美 初のアジアツアーの手応え、ツアーファイナルとなる 東京TSUTAYA O-EASTへ向けて意気込みを語る!

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板野 友美

インタビュー/永堀アツオ
撮影/近藤宏一

──お久しぶりです!

そんなにお会いしてなかったですか?あんまり久しぶりな感じがしないんですど(笑)

──インタビューは7枚目のシングル「Gimme Gimme Luv」以来1年ぶりになりますよ。でも、今年1月に赤坂BLITZで開催されたデビュー10周年記念イベントでご挨拶だけはしましたけど。

そうだ!ともーみがゲスト出演してくれた時に会ってる。だから、久しぶりな気がしないんですね。

──それでも半年ぶりですけどね。なので、まず、デビュー10周年記念イベントの感想からお伺いしたいなと思うんですが。

そうですねー。あっという間だったなって思うんですけど、ああいうイベントで、あんなこともあったし、こんなこともあったなって、1つずつをちゃんと振り返ってみると、長かったなって感じて。普通の人生の30年分くらいをぎゅっと濃色したような時間だったと思うんですよね。私がAKB48に入らずに普通の人生を送っていたとしたら絶対に経験できないこと——いろんな仕事をしたし、きっと感じてないだろう喜怒哀楽もたくさん経験させてもらって。だから、改めて、全てが自分のためになってるというか、この10年で経験したことが1つでも欠けたら、今の自分はいないんだなっていうことを強く感じましたね。

──芸能界に入ってなかったらって考えることはあります?

あんまり考えたことがないし、今となっては想像もつかないですね。私は今年、25歳なので、大学を卒業して、就職して3年目に入ったばかりってことですよね。たぶん、まだ大人にはなりきれてなかったと思う。今も大人にはなりきれてないけど(笑)、それでも10年分の社会経験は積んでる。そう考えると、不思議ですね。辛いこともあったし、大変なこともあったけど、いろんな経験をさせてもらえた濃い10年間を過ごせたので、これまでの経験を生かして、11年目からもさらに追求していけたらいいなと思いますね。

──11年目の第一歩として、4月には初主演映画「のぞきめ」が公開されました。主題歌「HIDE & SEEK」が8枚目のシングルとしてリリースされましたが、役者と音楽活動についてはどう捉えてます?

全然別物だなって思いますね。演技は本当に自分じゃない人になるので、これまでの板野友美のイメージも、素の自分自身も全部捨てて、空っぽのままで現場に行って。そこで、監督に言われたことや相手役の人と対面した感覚を全部吸収するっていう感じで挑んでますが、どれだけ板野友美とのギャップを作れるのかっていうことも楽しめるなって思います。

──ソロシンガーとしての活動を本格化させたばかりの頃は、女優業にはまだ消極的でしたよね。

そうですね。昔は、ソロとしての自分のイメージをちゃんと確立してからにしたいって思ってたんですよ。でも、今は音楽においてはもうブレない自信があって。だから、音楽と演技、両方やることで生まれるギャップを楽しんでもらえたらいいなって思えるようになったというか。こういう一面もあるんだとか、こういう表情もするんだって驚いてもらえたらいいかなって。

板野 友美

──確かに、恐怖で叫んだりする顔は映画でなきゃ見れないですもんね。もっと映画もやりたいという気持ちになってます?

ホラー映画に挑戦させてもらったことで、次はまた違うジャンルもやってみたいっていう気持ちになりましたね。作品や監督、キャストによっても変わるし、ジャンルによっても違ってくると思うんですけど、女優さんは本来の自分じゃない役柄を演じることができるから、他の人の人生をちょっと体験できることがすごく楽しくて。もっと入り込んでみたいなと思うし、例えば、ラブコメとか、明るくて面白いお話もやってみたいなって思います。

──中国で初の恋愛映画『雨衣(レインコート)』に主演として出演することが発表されてます。

昨年の9月に1カ月間、中国で撮影してきました。最初は、監督さん含めて、スタッフさんも全員中国人で言葉が通じないし、自分の国からそんなに離れて生活することが不安だったし、大丈夫かなって思ってたんですけど、意外と楽しめましたね。言葉が通じない人とどうやって会話しようかなって考えるのも楽しかったし、毎日が刺激的でした。本当にいい経験になったなって思います。

──主演2作目がいきなり海外制作っていうのがびっくりですよね。どこで撮影してたんですか?

上海で撮影してました。

──5月からスタートしたアジアツアーの1箇所目じゃないですか。

そうなんですよ。1ヶ月もいたので、ご飯屋さんとか街並みとかはすでに知ってて。でも、上海でツアーをやるのは初めてで、しかも、2デイズもあったので、私のことを知ってくれてるのかな?っていう心配はあったんですけど……。

──実際のライブはどうでした?両日とも盛り上がったと聞いてますが。

本当に温かく迎えてくれて、たくさんの方が来てくれて。言葉が通じない方こそ、大きな反応を返してくれるのがすごく嬉しかったですね。私が頑張って話した中国語を一生懸命に聞いてくれて。通じたときに、すごい反応をしてくれてるんですね。これまでに、あまりプロモーションで来れなかったんですけど、新曲「HIDE & SEEK」も知ってくれていたし、アルバムの曲も一緒に歌ってくれたりして。すごく盛り上がってくれたので、本当に嬉しかったですね。

──台湾と香港公演があった前回の1stツアー「S×W×A×G」の時とは違う心境で臨んでます?

前は少し不安もありましたけど、今回は、自分としてのライブを以前よりも作れていると思うし、みんなに見て欲しいなっていう気持ちでステージに立ってますね。上海は初めてだったけど、2箇所目の香港は前回も来ているので、さらに良いものを、よりパワーアップした私を見せられたらいいなと思ってて。3箇所目の北京はまた初めてなんですけど。

──昨年、北京での授賞式「音悦V Chart」に招待されて、歌ってはいますよね。

そうですね。でも、ライブは初めて見る方ばかりだし、私を知らない人も多いと思うので、そういう方にいいな、楽しいなって思ってもらえるパフォーマンスをすることが一番大事だと思うので、とにかく、頑張りたいです。

──アジアツアーのファイナルは東京公演になります。どんな内容になりそうですか?

今回は、アジアツアーということもあって、ブロックごとに全然違う私を見せる構成になってるんですね。和のブロックは日本テイストで、花魁のカッコをしたり、アジアのファンに向けて、AKB48の曲も何曲かやってて。

──AKB48の曲も解禁しました!?

初のアジアツアーだし、AKB48の時にあんまりアジアでライブをしてないので。当たり前だけど、AKB48で知って、好きになってくれた方も多いし、AKB48のともちんが好きっていう方も多いので、そういうアジアのファンの人に向けて、今回は特別に、秋元さんにも相談に乗ってもらって決めました。あとは、可愛い曲もあるし、最近のヒップホップチューンもあるし、ダンスブロックでは激しく踊っているし。いろんな私を見てもらえるんじゃないかなって思います。

──この曲のこのパフォーマンスを見て欲しいっていうのはありますか?

難しいですね……個人的に、曲として好きなのは7枚目のシングルのカップリングに入っていた『Belly Dancer』ですね。とにかく曲調が好きすぎて。レコーディングする前、仮歌の段階からずっと聴いてるんですけど、それだけ聞いても飽きないんですよ。普通、自分の曲は、聞けば聞くほど慣れてきちゃうけど、『Belly Dancer』は聴くたびに、いい曲だなって思う。ライブでも、自然とテンションが上がっちゃってると思います(笑)

板野 友美

──ライブで見るのが楽しみです!また、前回のツアーとの一番の違いはなんですか?

一番違うのは、みんなで盛り上がれるところを作ってることかな。前回は見てもらうっていう感じだったけど、今回は一緒に盛り上がろうっていう気持ちが強くなってますね。だから、まだライブに来たことがない人も、私の曲を知らない人も大歓迎。どんな方でも、一緒に楽しめるライブになってるので、ぜひ来てもらいたいですね。

──最後にツアー終盤に向けての意気込みを聞かせてください。

ここに来て、新たな夢というか、やっと自分のソロとしてのパフォーマンスが掴めてきたし、こういう感じがいいなっていう、自分の在り方のようなものがわかってきたツアーになってるなと思ってて。やりたい音楽やライブの構成とか、方向性が明確に見えるようになってきた。それこそ、可愛いらしい曲もヒップホップ調の曲もどっちもやっていきたいし、あまり限定せずに、変幻自在にできたらいいなと思ってます。その上で、これから東京公演に向けて、今以上に日々、努力して、グレードアップしたいし、ソロとしての板野友美をもっとたくさんの人に見てもらえたらいいなと思うってますね。

──今の言葉の中にあった、「ここにきて生まれた新たな夢」というのはなんですか?

5年以内にアリーナツアーをしたいということと、武道館でライブをしたいですね。武道館はやっぱりアーティストとしての憧れの場所だなと思って。AKB48としては立たせてもらってるんですけど、もう1回、一人のソロアーティストとして立てたらいいなって思いますね。

 

■「HIDE & SEEK」Music Video

中村一義 4年ぶりのニューアルバム「海賊盤」リリースツアーFINAL!総勢11名の大集団=「海賊」が熱狂のライブ!

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中村一義 5/31(火)赤坂BLITZ

2016年5月31日(火) 赤坂BLITZ
Live Tour 2016「RockでなしRockn’Roll 2016 ~海賊大祝祭~」
REPORT:兵庫慎司
PHOTO:緒車寿一

新しいバンド、というかバンドのような総勢11名の大集団=「海賊」で作った4年ぶりのニューアルバム『海賊盤』のリリース・ツアーのファイナル。ギター:町田昌弘、ベース:TOMOTOMO club(THE BEACHES/THE JERRY LEE PHANTOM)、ドラム:マシータ、ギターとかコーラスとか色々:ヨースケ@HOMEが基本メンバー。

で、5曲目「MAD/MUD」で、アルバムの同曲でしゃべっているDJ MUD(平床政治/Hermann H.&The Pacemakers)が登場ししゃべりまくったり、12曲目「犬と猫」以降はその平床と岡本洋平(Hermann H.&The Pacemakers)が加わったり、14曲目「大海賊時代」からはウルフ(Hermann H.&The Pacemakers)が現れて大漁旗のようなフラッグを振り回したり、アンコールの最後の「ビクターズ」では「次の歌、僕が出ないキーのところがあるので」とあずままどか(ヴォーカル、コーラス)を呼びこんだり──と、ライブが進むに従って「海賊」のメンバーが増えていく構成。
そして、そのように曲が進んでいくにしたがって、ステージから放たれる熱や歓喜や多幸感などが、もうどんどんうなぎのぼりに上がっていく、そういうライブだった。

中村一義 5/31(火)赤坂BLITZ

『海賊盤』のレコーディングの主要メンバー(と、のちのMCで説明)である5人で最初にステージに現れた時、中村一義は全員を呼んで円陣を組み、気合いを入れてから1曲目「スカイライン」に突入した。最初のMCでは、「今日のライブではみなさんのクラップ、コーラス、シャウトが重要になってくる」と、オーディエンスの参加をうながした(で、みんな熱くそれに応えた)。

「聴いてくれる人がいないと音楽じゃない」と、オーディエンスへ感謝の意を伝えた瞬間もあった。「来年でデビュー20周年。デビューの時はかなりジャックナイフだったけど、今はバターナイフ」と、千原ジュニアおなじみのフレーズを借りて、フロアの笑いを誘ったりもした。中盤の『海賊盤』楽曲連発ブロックの「いつだってそうさ」の時は、この曲はシンセのパートが大事なんだけど今日はいない、だからみんなで歌ってほしい、と呼びかけ、まっちぃのギターに合わせて練習したのちに曲に突入し、でっかいシンガロングがBLITZを包んだ。というように、とにかくステージの上と下が近い。そこに距離がない。

中村一義 5/31(火)赤坂BLITZ

平床政治&岡本洋平が登場して「犬と猫」をやる前には、「こんなみんなでこの曲をやるとは、デビューの頃は思ってなかった。ひとりで部屋で聴いてた人もいるだろ?俺もひとりで部屋で作ったんだけど、今日は騒ぐぞ!」と、しんみりしたりテンション上がったり、忙しいMCっぷり。

本編ラストの「キャノンボール」に入る時には、「死んだように生きてる奴はいねえか!俺は生きるぞ!」と絶叫。曲を終え、いったんひっこみ、アンコールを求めるハンドクラップに応えて再度現れた時の第一声は、「今日の『キャノン』、泣くわ!ありがとう!」だった。

どうでしょう、こんな中村一義のライブ。すばらしくないわけないでしょう、こんなエモーショナルなの。

中村一義 5/31(火)赤坂BLITZ

それからもうひとつ。
まっちぃのバンジョーが響く「スカイライン」、マシータのレッド・ツェッペリン「ロックン・ロール」そのまんまのドラムイントロから突入した「ロックンロール」、間奏でTOMOTOMO clubがバキバキのスラップをキメた「ロザリオ」。この頭3曲を観終わった時点で「ロックンロール・バンドだ!」と、強く思った。で、中村一義のライブを観てそんなことを思ったのは、たぶん初めてだ、と気がついた。

彼は以前も100sというバンドをやっていたわけで、しかもその時は中村一義という名前を消して自分も100sの一員となっていたわけで、だから「バンドだ!」と思ったことはあった、ライブを観て。でも「ロックンロール・バンドだ!」という感じではなかった。間違いなくロック・バンドではあったけど。でも海賊は、ロックンロール・バンドだった。どう違うんだ、と言われると、説明がとてもむずかしいのだが、でもそう感じた、この日のステージを観て。

最初はプライマル・スクリームとかが好きで、そういう音楽をやりたくてバンドを組んだけど、全然うまくいかなくてすぐあきらめた、そして自宅録音でひとりで音楽を作るようになった──と、昔、中村一義は、インタビューで言っていた。その頃彼がやりたかったバンドって、もしかして、今やっている、こういうバンドだったんじゃないかな、と、ふと思った。

中村一義 5/31(火)赤坂BLITZ

あゆみくりかまき「解体新書」 第2回

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あゆみくりかまき

「“クマ”が人間の姿に!?」

先月そんなニュースが飛び込んできた・・・そこで彼女達に全貌を語ってもらった。

Q.7/8(金)赤坂BLITZのワンマンライブ以降は“人間の姿”として活動するということが先日発表されましたが、その全貌を教えて頂けますか?

あゆみ 私たちが以前住んでいた 関西の森に、熊仙人様という方がいらっしゃって。この間、1stアルバムがオリコンウィークリーチャート8位になったことと、あゆみくりかまきとして2周年を迎えることができたことを報告に行ってきたんです。

くりか 喜んで下さると思っていたんですけど、仙人様から、このままではお前たちの夢である東京ドームからの世界進出は叶わないということで、今回のワンマンライブツアー以降は人間の姿で活動をするように言われてしまいました。

Q. ということは今回のワンマンライブツアー以降は“人間の姿”として活動をするということですか?

まき そうです。ただ、私たちはクマとして夢を叶えたいし、またぎと一緒に見たい景色がいっぱいあるので、仙人様にお願いをして、2017年までに“日本武道館”でのワンマンライブの開催を発表することができたらまた”クマ”に戻していただけることになりました。

Q.今回のワンマンライブツアーで”クマ”としてライブするのは当分封印になるということですね。

まき そうですね。夢を追うためにいったん人間の姿になってしまいますが、「熊魂」は変わらずにずっと持ち続けて活動していきます。そういう意味では今回のワンマンライブツアーは私たちにとって大きな節目にもなるので、是非この機会にライブへ足を運んで欲しいです!

この男に出会ってから占いを信じるようになった。『ゲッターズ飯田の相性の良い人が見つかるかも?な音楽ライブ』

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ゲッターズ飯田

昔は占いというのを一切信用しなかった。
当たり前だ。そもそも手相や生年月日や血液型でその人がどうなるかなんて分かる訳ないじゃないか。

そう、12年前この男に会うまでは信じなかった・・・。

昔、僕がロフトプラスワンのプロデューサーだった頃、お笑いコンビのカンニングと今は活動を休止してる18KINというコンビのお笑いトークライブをやっていた。
そこに当時まだ「ゲッターズ」というお笑いコンビでゲストで現れたのがゲッターズ飯田だった。

カンニングの竹山くんに「こいつの占いは凄い。自分達が売れない以外は全部当ててる。」とイジられながら出演メンバーを次々と占っていき、ことごとくその人の過去の事実を当てていき、お笑いライブなのに当たり過ぎて出演者もお客さんもみんな引かせてしまったのだ。

そしてイベントが終わり、僕が挨拶にいくと飯田さんはいきなり僕の手をつかみ取り、しばらくジッと手相を見つめてこう言った。

「男の子のお子さんが2人いますね。あと左利きで背中右上にホクロありますよね。それとセックスは○○ですよね。」

血の気が引いた。手相しか情報を知らないのにこの男はその場で子供の数と性別、利き腕、ホクロの場所、そして僕のバカバカしいセックスの弱点まで全部完璧に当てていた。
「ヤバい…この人ホンモノだ。」
それから僕は占いに対する考え方が一気に変わってしまい、同時にイベントプロデューサーとして「これはきっとイベントにしたらブレイクする!」と確信し、すぐに飯田さんの単独占いイベントをお願いし、定期的に開催し始めた。

最初は知り合い達に「凄い占い師がいる」と個人的に声をかけ、興味本位で集まった知人達を占ってもらいみんな僕と同じく過去を完璧に的中され更に未来の占いを告げられ、酒場でのイベントなのにみんな驚きのあまり酒も飲めなくなり顔面蒼白になって帰っていった。
口コミでイベントはすぐ超満員イベントになったが、当時は来た人全員長い時間占っていたので凄いハードだったと思うが飯田さんは嫌な顔ひとつせずニコニコしながらお客さんを次々と占っていき、占ってもらったお客さん達はみんな同じく衝撃をうけ、みんなその後そのイベントのリピーターになっていった。

そしてイベント終了後、僕も毎回占ってもらってたんだが、ある時飯田さんが占ってくれた未来があまりに完璧に的中してしまい、本当に怖くなってしまい、しばらく仕事とかでも会う機会が無いようにわざとしてたくらいである。

でもそんな昔からすでに芸能界で飯田さんの占いは凄い噂になってて、タレントさん達がみんな飯田さんのとこに占ってほしいと殺到してて、有名タレントさん達の結婚や交際、破局や離婚、そして逮捕や事件や死にいたるまで。色んな驚くような事を的中させまくってるので今もたびたびそれがニュースになっている。

そんなゲッターズ飯田が「相性の良い人が見つかるかも?な音楽ライブ」という占いと音楽と出会いをミックスさせたイベントを開催しているらしい。

前に一緒にやってた占いイベントでも、集まった老若男女のお客さん全員の生年月日や血液型などの情報をもらって楽屋でその情報で占い鑑定し、本番で「今日来てる男性の○○さんと女性の○○さんは最高の相性です。」と知らないお客さん同士の男女をその場で出会わせ、実際その後付き合い始めた男女がいっぱい居たのだ。凄いでしょ!?

でも逆にイベントに遊びに来た僕の知人のカップルやすでに結婚してる二人とかに「あなた達は終わります」と占いで宣告し、それを聞いて爆笑してた当時仲良しだったカップル達はその後全員見事にことごとく別れた。だから恐ろしいんだよこの男は!

でもそもそも出会いでも何でもキッカケがないと何も起きないし、音楽ライブなんてその同じ音楽が好きな知らない人たちが同じ空間に集まりそれを楽しむんだから、そこにキッカケが先に準備されてるんだったらそれは確かに最高の出会いのチャンスな環境だ。

僕はまた見事に当てられるのが本当に怖いので、出会いがほしい知り合いとか連れてって、その占い結果や相性のいいと言われた相手とのやりとりとかを遠目で観察するという、感じの悪いプレイで参加してみようかと思う。

第4回 ゲッターズ飯田 presents POWER SPOT ~今回も相性の良い人がみつかるかも?な音楽イベント~

getters_logo

2016年7月2日(土)
恵比寿ザ・ガーデンルーム
16:00 開場 / 17:00 開演
【MC】 ゲッターズ飯田
【ゲストアーティスト】 丸本莉子 / ADAM at
チケット発売日:2016年6月19日(日)

オフィシャルサイトはこちら

DIV[ダイヴ] PieceS of Shogo 第2回

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こんにちは!DIVのギター将吾です!
最近納得のいかないことがありました。
俺の好きなものの代表格としてラーメンが挙げられます。福岡出身としてはやはり長浜ラーメンが一番!と言いたいところですが、とんこつ以外でも美味しいラーメンが大好きです。テレビでラーメンの特集なんかをやっているとつい見入ってしまうのですが、この間も『都内のおすすめラーメンベスト5』というような魅力満載のコーナーがあり、今度行ってみようかな〜なんて思いながら観ていました。
期待も膨らみ待ちに待った第一位…かなり期待していたのですが……第一位がつけ麺やったんです…!
いやいやいやいやいや
ラーメンのおすすめやないんかいと!
ラーメンはラーメン、つけ麺はつけ麺で分けてランキングして欲しいところです。そこは全くの別物です!
その1位の店のつけ麺が、いくらつけ麺としてものすごく美味しくても、おすすめラーメンの第一位なのは絶対に認めたくない!非常に納得がいかない一件でした。
…が、そこのつけ麺は非常に美味しそうだったので、今度行ってみたいと思っています(笑)

(2回/全3回)

DIV[ダイヴ]

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